スコット・ウォーカー
1943年1月9日 - 2019年3月22日
ゲイリー・リーズ(後のゲイリー・ウォーカー)やジョン・ウォーカーと共に、ウォーカー・ブラザーズを結成。その後、イギリスへ向かいフィリップス・レコードと契約し、1965年2月にシングル「Pretty Girls Everywhere」でデビュー。
ウォーカー・ブラザーズはアイドルグループとして、イギリスのみならず日本、ヨーロッパ、オセアニア諸国で高い人気を得た。
ウォーカー・ブラザーズ解散後もイギリスを拠点にソロ・アルバム『スコット』『スコット2』『スコット3』、シングル「ジョアンナ」などが全英チャートの上位を記録し、高い人気を博した。
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こんな感じでスコット・ウォーカーはアイドル的な立ち位置から音楽活動を始めたわけだが、ソロ活動が始まってからシャンソン歌手ジャック・ブレルに接近し、徐々にアーティスティックな面を出し始める。『スコット4』で文学的な才能が完全に開花し、アイドルからの脱去を図ることに成功するが、ここから低迷していく。
70年代は作家というより歌手としての活動しか許されず、80年代に至っては一枚しかアルバムを出していない。しかし、80年代以降若いミュージシャンからの「スコット再評価」の流れがあり、彼は息を吹き返す。
そして90年代から2019年に亡くなるまでのソロアルバム三枚『Tilt』、『The Drift』、『Bish Bosch』(もしくはレオス・カラックスのポーラXのサウンドトラック)は、奇想なポエトリーと不協和音、インダストリアルなシンフォニーに包まれており、完全に商業音楽とは違う方面のアプローチを繰り返した結果、アーティストとしての滅茶苦茶な才能を遺憾なく発揮している。 スコットは様々なミュージシャンに影響を与えており、また尊敬されている。
https://www.youtube.com/watch?v=4PlVzWAfm_s