ジャニーズJr内グループについて
実はジャニーズはある時期からグループのデビューの仕方ががらりと変わっている。ここではその変化としてジャニーズJr内グループについて取り上げてみたい。ジャニーズJr内グループとは何かというと、デビュー前に既に、Jrの中でグループとして形成されて存在しているのである。これまでも書いてきたように、Jrはデビュー前にも関わらず専用のテレビ番組があるし、単独でコンサートも行う。このテレビやコンサートの中ではそのグループとして活動するのである。そして、ファンたちはデビュー前にもかかわらず、推しグループを作り応援していくのである。現在のジャニーズにおいては、このJr内グループが実質的なデビュー予備軍であり、この中からデビューが決まっていく。ここ最近で言えば、なにわ男子、スノウマン、ストーンズなどは皆このJr内グループであった。
ジャニーズは昔からこのような体制であったのだろうか。そうではない。この転換点はちょうど嵐とKAT-TUNの間にあった。嵐はJr内グループではなく、KAT-TUNはJr内グループであった。嵐の場合、グループの構成が二層に分かれている。大野桜井組と相葉松本二宮組である。大野桜井組の方が一世代上である。相葉松本二宮はJr時代から3人一組で行動することが多かった。例えば、『僕らの勇気 未満都市』というドラマにも三人で出演していたと記憶している。かと言ってこの三人が別にグループだったというわけではない。当時はJr内グループのシステムは無かったのである。嵐のデビューが決まった時、いくつか驚いたことがあった。まず相葉松本二宮の三人がデビューするのは腑に落ちた。彼ら3人は安定した人気があったからである。驚いたのはその3人に大野桜井が入ったことである。大野桜井は確かに人気はあり、名のあるJrメンバーではあった。しかし、彼ら以外に人気のあるJrは他にもいた。また、相葉松本二宮の三人との大野桜井という組み合わせにも驚いた。なぜなら、この組み合わせをJrの中で見たことは一度も無かったからである。このようことは当時のジャニーズのデビューのさせ方的には有り得たことなのである。つまり、デビュー時に突発的に組み合わせるということである。このような点においては、当時はJrとデビューということの境目が非常にはっきりしているように感じられる。つまり、グループ化するということ自体がデビューするという特別なことと結びついている事象なのである。それが現在では、普通にJr内でグループが形成されているため、デビューとの境目がより曖昧になっていると考えることができる。