コードギアス反逆のルルーシュの思想と比較するカントの「永遠平和のために」
コードギアスの最終回では世界帝国となった後に主人公の意思でそれを崩壊させて話し合いによる世界へと進んだ。その思想をカントの「永遠平和のために」と比較してみようと考え書いてみようと思う。 カントの著書「永遠平和のために」には恒久平和には国際的な平和連合が必要であると述べた。それは現代の国際連盟、国際連合の元になった考えである。
それはルルーシュの世界帝国から話し合いによる世界、つまり世界連合の誕生はこの考えに近いと考える。
"国家としてまとまっている民族は複数の人々のうちの一人の個人のようなものと考えることができる"とカントは述べている。社会契約説では自然状態は闘争状態であり、それを防ぐために国家があると考えている
これを考えると世界全体を1つの統一国家にすることでこ個々の国家が消滅した世界国家を作り、平和にした方がいいのではという考えがある。これこそ積極的理念にあたる。一方で、平和連合とは各国家がそれぞれの政治主体となるそれぞれの国家は平等なのが消極的理念にあたる。
世界国家になったらどうなるか。
例えば言語を考えると英語が使える人ばかりが世界政府に参加して日本語でしか話せない人はローカルでしか生き残れないマイノリティとなり消滅してしまう。他にも風習や慣習が消えてしまう。現代でも例えば欧米化もそうでない人は日陰者になりつつある。英語だって現実で起きている。コードギアスでは日本という固有名詞から11に変わるのもその1種と考える。文化などを残すためには国家を残した方がいい。世界国家では総論賛成、各論反対で実現不可能と考える。
積極的な理念では正しい目的を達成するためには何をしても許されるはずと考えて、戦争のない国ができても独立しようとしたときに理念のために戦争をすると考える
消極的な理念ではみんなが折り合えるようなやり方で達成できる目的を定める姿勢が基本となり、どんなに小さな国でも国と認められれば1議席が認められて、紛争の種をできるだけ減らすために別の方法を探そうとできる。この考えは超合衆国の人口の数で決まることとは異なる。
ルルーシュもこのことを考えて、自分から憎まれ役を演じて話し合いの世界を作ったとも考えられる。
参考資料
永遠平和のために
100分de名著「永遠平和のために」第2回