ゲルマン人の大移動
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概要
文字通り生活の場を求めて「移動」したことを言う。
ただし、タイトルの絵画の通りそれが平和的なものとは言い難い。
現代の感覚で言えば「戦争」が起きたという方が普通だろう。
この出来事の結果として、古代ローマ帝国は崩壊する。
西ローマ帝国は消滅し、古代が終わり中世が始まる重大なきっかけ。 https://gyazo.com/32427556584bb4476a26f519e05ff7be
フン族とローマ領に侵入する多様なゲルマン人。
「フランク族」など、後に残る部族の名前も多い(後のフランス)。 これだけの人数に押しかけられたら、助かるものも助からない。
名前について
こうしたゲルマン人の振る舞いは「大移動」と呼んでいいものだろうか。
素直に書けば「侵略」とか書いてもおかしくない。
そして、実際”侵略された側”のラテン語圏(起源をローマに持つと考える国々)は「ゲルマン人の大侵略」呼びを好むという。 この辺、古い時代らしく非常にややこしい。
この時代、略奪と移住は”よくあること”だった。
時代は中世だが似たお話なので。
たとえば「各地の修道院を焼いた」で有名なノルマン人はフランス北部に、 「略奪と定住」はこの時代、比較的よく見られた……
というか「ゲルマン人」とか「ノルマン人」とひとくくりにはできないというのもツッコミとしてはありである。
とはいえ「ゲルマン人の大移動」という言葉から連想されるような静かな「移住」ではなかったのはたしかである。
逆に「略奪しかしなかった訳ではない」という反論ももっともである。
あんまり無茶やると定住できない。
それこそ「ゲルマン人の大移動」の後にフランスは旧ローマ領の人(ラテン語話者)9割、
フランク族1割で国家経営を進めることになる。
暴力だけでは無理である。
色々注釈はつけたいが、「大移動」表記は難しい。
参考