エーレンフェルス
生1859.6.20. ローダウン
没1932.9.8. リヒテナウ
ドイツの哲学者。 F.ブレンターノ,A.マイノングの影響を受けた。論文"Über Gestaltqualitäten" (1890) のなかで初めて「ゲシュタルト」という概念を用い,ゲシュタルト心理学の誕生に貢献した。主著"System der Werttheorie" (2巻,97~98) ,"Grundbegriffe der Ethik" (1907) ,"Die Religion der Zukunft" (29) 。 オーストリアの心理学者,哲学者。
元・プラーグ大学教授。
ブレンターノ、マイノングの影響をうけ、1890年「形態質について」の論文を発表。その中で彼は図形、メロディーなどの表象はそれを構成している要素の総和ではなく、表象には要素の総和以上に形態質がなければいけないと主張した。おもな著書には「Über Gestaltaqualitäten」(’90年)などがある。 『感覚の分析』のなかでマッハは、「われわれは空間の形態(ゲシュタルト)どころか〈音の形態(ゲシュタルト)〉、つまりメロディーまでも直接〈知覚する〉ことができる」と主張した。この着想をクリスティアン・フォン・エーレンフェルスが四年後に取り上げ、それを三十頁におよぶ論文にまとめあげ、ゲシュタルト質……についての最初の理論を構築したのである。 『ムージル伝記1』p259