アリストテレスによる悲劇の定義
『人間・この劇的なるもの』によると、アリストテレスは『詩学』の中で、「人間は地球上もっとも物まね的な生きものである」という人間固有の性質を述べた後に悲劇を以下と定義づけているらしい。
アリストテレスは古代ギリシャの人なので、古代ギリシャ劇にしか当てはまらない定義かもしれないことには注意が必要。
壮大さを有する、立派な、あるいは典型的な、そして完璧なる行為の物まね、さらに、それが快いことばで書かれており、しかもその物まねがいくつかの場には分たれながら、物語によらず、行行動する人間によって展開され、最後には、恐怖と憐憫の感情に訴えて、そうした情念からの解放に導くもの。