『殉教』
新潮文庫の、三島由紀夫の第三自選短編集
『殉教』 三島由紀夫 | 新潮社
良人の浮気に苦しむ妻は、ついに〈愛のために〉ある行動を決意した……。凍りつく傑作「獅子」。和歌の師の旅のお供を命じられた女弟子が見た美の虚構とは(「三熊野詣」)。悪魔的な怖さが冴えるショートショート「仲間」や、寄宿舎を舞台に、色白の美しい少年に対する苛めの顛末を描く「殉教」等全9篇。愛憎も倒錯も孤独な魂も、詩情の祈りに結晶させた1冊。
収録作(全九篇)
「軽王子と衣通姫」
「殉教」
「獅子」
「毒薬の社会的効用について」
「急停車」
「スタア」
「三熊野詣」
「孔雀」
「仲間」
解説 高橋睦郎