『死霊』の書き出し
最近の記録には嘗て存在しなかったといわれるほどの激しい、不気味な暑気がつづき、そのため、自然的にも社会的にも不吉な事件が相次いで起った或る
夏
も終りの或る曇った、蒸暑い日の午前、××風癲病院の古風な正門を、一人の瘦せぎすな長身の青年が通り過ぎた。
8月末くらいかな?
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