『歎異抄』第二条拙訳(意訳)
みんな極意を聞きにきたんだね。でも、俺はそんなすごいこと知ってないの。そういうの聞きたいなら他の偉い人のところ行ってね。俺は、「とにかく念仏して阿弥陀仏に助けられろ」と、法然さんが言ったことを信じるのみです。いやあ、念仏したら天国行くんかねえ、地獄に行くんかねえ。まあ、法然さんが俺のこと騙したんだとしても、俺は後悔しません。自分に期待してたら、そりゃあ後悔も起こりますわな。でも、俺には何も出来んからさ、まあ地獄行くよね。けど、もしも阿弥陀仏様の誓願が真実なら、回り回って俺の言うことにもなにか実があると思う。まあ、こんなところですかな。俺のこと信じて念仏してもいいし、まあ、しなくてもいいし、皆さんに任せます。
なんか冷たい
p20六 なんか冷たい。期待しても無駄や。他の人に聞きい。梅原はp26で「そっけない」と称している。
てじはそれを「まあ、」の多用で意訳した。
先人への信頼
p21四 先人の仕事を信頼してるんだなあ。弥陀だけでなく人も信じてるのが良い。
日蓮からの批判
p26 地獄行くかもという話は、日蓮による批判を念頭に置いているらしい。日蓮は「念仏は無間地獄におちる種である」と主張したらしい。 このエピソードの背景
このエピソードには背景があり、p25から梅原先生が解説されている。
親鸞が関東から京都に戻ったとき、残された弟子たちは混乱したようだ。