『来たるべき書物』
20世紀フランス最大の文芸批評家モーリス・ブランショの代表作。「作品とは、作品に対する期待である。この期待のなかにのみ、言語という本来的空間を手段とし場所とする非人称的な注意が集中するのだ。『骰子一擲』は、来たるべき書物である」。そしてブランショは、作品の奥行、あるいは作品群が構成する世界のみならず、作品を作り上げる作者の精神そのものと直接対峙する。取り上げるのは、マラルメ、プルースト、アルトー、ルソー、クローデル、ボルヘス、ムージル、ブロッホ、ジューベールなど。燦然たる輝きのもと、作品や作者のイメージを一新させる、鮮烈で深い、全26章の批評集。 内容
Ⅰ セイレーンの歌
Ⅱ 文学的な問い
Ⅲ 未来なき芸術について
Ⅳ 文学はどこへ行くか?