『女神』
『女神』 三島由紀夫 | 新潮社
女神のような美貌の妻が空襲で顔に火傷を負い、周伍の夢は砕け散った。女は美しくなければ一文の値打もないと信ずる彼には、世界の崩壊に等しいことだった。やがて彼の心には新しい情熱が蘇る。それは、自分の娘を美の化身に育てあげることだった……。女性美を追い求める男の執念を描く中編「女神」等、仄(ほの)かな官能美を織り込んだ佳品を中心に編まれた11編。
女神
接吻
伝説
白鳥
哲学
蝶々
恋重荷
侍童
鴛鴦
雛の宿
朝の純愛
解説 磯田光一