『何もしない』を読む
原題は『How to Do Nothing: Resisting the Attention Economy』らしい
何もしない本を読むとは不思議な話だが、読んでいる
実際著者も何もしない本を書いているという皮肉について述べていた
とりあえず第1章まで読んだ
「注意」「注意力」という言葉が結構出てくる
ネットを中心とした接続過剰の状態や、企業が我々の余暇の時間を「潰す」コンテンツを提供してくれる状態は、「注意」力が失われるみたいな話かな? 寝そべり族みたいな話かとも思ったが、ただ寝そべって過ごすことで社会に対するアンチテーゼを示すとかじゃなくて、実際には非生産性について考える(時間を作る)ことで世界に対する注意を取り戻そうみたいな話 この本の中にある「注意」っていうのは多分「観察」という言葉にも置き換えれると思う
鳥の観察の話、我々が普段聴いている鳥の声を「聞く」(Listen)して、識別していく。この話はばるさん的であるので、いいねって感じ 著者が芸術系の人なので、アートの文脈も少し出てくる
現代アートには我々の日常に既に存在するもの、日常的すぎて「自分がわかっているはず」ということに対して「注意」「観察」して、「見つけ」表現として「名付け」、鑑賞者に「気づかせる」みたいな側面もあると思うので、そこらへんの話とも繋がってくる この本、書かれている事例や順序にあまりまとまりがなく、ダラダラと自分の書きたいことを書いてる感じで、無駄な部分が多い。その辺も有用性みたいなんに消化されないよみたいな姿勢を感じる
まさにエッセイって感じだ