箇条書きと共同編集
Cosenseのように参加者が自由に書き込めるようなサービスで各人が共同でページを作っていく場合、箇条書きというスタイルは理に適っている。 箇条書きにおける各項の前後関係が固定されたものであるとすれば、共同編集は阻害される。 空行を挟んで書いたり、文頭にドットを付けて書いたりするだけで、共同編集がしやすくなるわけではない。
或る項の前だったり後だったりに新たに項を追加したいとき、もしも各項の前後関係が固定されていたとしたら、その追加の仕方はその前後関係を壊さないような仕方でなければならないだろう。
箇条書きにおける同じレベルの項同士であって、それらが互いに隣り合うものらによってページにおける記述の流れを作ってしまうと、最初の書き手以外の人がそこに項を追加しにくくなる。 既にある項と項の間に、新しく項を追加しにくくなるのみならず、既にある最後(最下)の項の下に新たに項を追加することもしにくくなる。なぜならば、最後に項を追加することが必ずしも既存の流れの続きを記述することではないにもかかわらず、既に存在する項がすべて協働してひとつの流れを作ってしまっている場合には、最後への追加もその流れに乗るものと見なされてしまうであろうことは容易に予想できるからだ。
共同編集を意識した箇条書きをする場合には、ある種の抑制が求められる。この抑制は、次のような性質のものだ。 1. 箇条書きにおける項について、そのレベルを意識する。
2. 同じレベルの項の並びが、流れを作らないよう意識する。ただし、これは順番を完全にランダムにしようとするものではない。当然、常識的に、基本的な事項は上(前)の位置に来るだろうし、補足や備考は下(後)の位置に来るだろうし、互いに性質が似た項は互いに近くに置かれるだろう。