現象学読書会参考文献
現象学は、私たちの経験の探求です。私たちは世界のなかでさまざまな対象に出会い、さまざまな仕方でかかわっています。私たちと世界の対象との関係がここで「経験」と呼ばれています。現象学は、経験の探求を通じて世界を理解し、それと同時に世界を経験する私たちをも理解します。(『ワードマップ 現代現象学』p.2)
フッサールの現象学は、このような、まさに、思いが起こっていたり、起こらなかったり、あることに気づいたり、気づかなかったり、何かに関心を向けたり、向けなかったりすること、この日常起こっている当たり前なこと、それらがいったいどうやって起こったり、起こらなかったりするのか、このことを最も厳密に学問として、すなわち、哲学として解明することができるのです。(『現象学ことはじめ』p.12)
フッサールはこう主張する。理論は、空虚や無駄話で済ますよりはむしろ、事象そのものに立ち戻ること、すなわち自らを示し現に現出するものに基礎づけられる必要がある、と。しかしまた見てきたように、現出するものとしての対象の哲学的分析はまた必然的に主観性を考慮しなければならない。物理的対象が何であるかを本当に理解しようと望むならば、やがてはこうした対象を経験する主観性に向かわねばならない。というのは、まさにそこでだけ、対象は自らをあるがままに示すからである。実在を理解しようと望むならば、実在が与えられる意識作用に最終的には立ち戻らねばならない。要するに、主観性は現出あるいは顕現の可能性の条件である。(『フッサールの現象学』p.79)
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