日記みたいなメモ 2026年6月
2026/6/22
さすがに、確かに暑い。幸いうちには扇風機と蚊帳があるけれどお隣さんは扇風機も蚊帳もないとのことなのでさぞ寝苦しかろうと思う。昼はフォーを食べ、夜はざる蕎麦を食べ…と手軽に済ますことにする。
留守の間水やりをお願いしていたので植物も元気。ただすぐに乾いてしまうので気を付けてあげないと。
暑さが過ぎたら少し身を軽くしたい。動くために。
2026/6/20
夏至なので遅くまでみんなで集まった。音楽をする人たちに混じって私も楽器を貸してもらって即興、フルーツサラダやラップサンド、手作りのジンジャーエール、近くの農家が作っているチーズやパン、野菜、地方のケーキなどを持ち寄って。
中のひとりがSの作ったものをとても気に入ってくれていろんな角度から写真を撮ってこれは多くの人が見るべきと言ってくれる。私もそう思う。SNSに疎いSに代わって何かしらのアカウントを作ってあげよう。
一晩明けてひとりはアイスランドへ、ひとりはロシュフォールへ、ひとりはパリへ、…と散りぢりになる。私もそろそろ日常に戻らないと。
2026/6/18
月のすぐ近くに金星が光っていた。星を見られるアプリによると水星から天王星まで惑星が一列に並んでいたのでこれが世に言う惑星縦列?と空を眺めた。星に詳しい友人いわく一列になることはそんなに珍しいことではないのだけど、今回は少し特別な縦列であることを教えてくれた。なんでも獅子座と冥王星が関係あるらしい(色々説明してくれたけどわからなかった)。
いま空に見えている天体だけではなく地面の向こうにある空、つまり地球の別のところから見える空も含めてぐるりと360°を、このひとはいつも見ているんだなと思う。
今日から本格的にひどい暑さになりそう。午前中にすでに30℃に達して、予報は38℃。明日は39℃、来週はじめは42℃まで上がる予報。42℃!一般の家にもクーラーが普及されはじめたみたいだけどまだ家の作り的に取り付けが簡単じゃないため扇風機でしのいでいる家が多いと思う。近くの人たちを見てもこの暑さでだいぶパフォーマンスが落ちているので、向こう一週間はいろんなことが遅々として進まないことを覚悟しよう。
何かを催すとき、かたちにしてゆくにつれて何が一番大事だったのか、何に一番わくわくして始めようと思ったのだったか、そういうことが理由とか建前とかいただいた反応などとうまく重さのバランスを取れなくなることがある。
でも何年経っても、結局は一番最初に自分が強く求めたものに立ち返ることになる。何度もそれを確かめ直して、そのことがどんどん磨かれていくことになる。
読書会の方針を少し変更した。
楽しくやっていきたい。
2026/6/17
昨日は湖へ向かって散歩。森の中をくぐり抜けてゆくのだけれど、2回くらい連れて行ってもらっただけだったので道のりがあやふやだった。でも今は森の中でもネットで地図が見られるので大丈夫。便利だね。湖のほとりは泳げるようになっているのだけれどほとんど誰もおらず、数人が読書したり肌を焼いたりしているだけだった。午後になれば泳ぐひともでてくるのかもしれない。ここはキャンプ場にもなっているので、夏には少なからず人も来るようだ。森の散策にはとても良い場所。危ない動物はいないし森はある程度管理されていて迷子になりづらい。
ついにお風呂場ができたので私がこけら落とし(こけら落としと言いたくなるくらい芸術的なお風呂なので)。彫刻もタイルも手作り、このあと手作りのランプや吊り下げ具も追加されるが、とりあえずシャワーとして使えるようになったのでチェックも兼ねて。2年くらい待ちわびた完成、まだゴールには至っていないけれど全体像の6割が見えてきたのでわくわく。
2026/6/15
時々腰をおろしその場所を長く観察するような散歩だった。ひとりだったらこういう散歩はできない。ひとりきりであれば自由であるはずなのに、それでもすべてを私のしたいように任せきることができてない。好きなだけ水面を見たり、かげろうを待ったり、枝で木を叩いてみたり、よしここまで、と心がなるまで、こぼれるまで待つことができるベクトルがほしい。
焦りというものはすべてを損なうという話をした。確かにそうだ。いくら時間があって、好きなことをして良いと言われても、特定の焦りのために好きなことをしている場合かと気が急いて、没頭できない。
猫が暑そうなので手に水をつけておでこと足先を濡らしてあげた。手先の水は舐め取っていたけれど暑いのになかなか水を飲まないから水を飲んでもらう対策にもなる。
2026/6/14
みんなと話していて改めて感じたことは、私は自分自身はまったくつくる人間ではないということだ。
私の興味の対象は、私の体がいかに何かをどう感じるかということであって、自分と世界の境目である皮膚が世界とどう干渉して内部に何が起こり、それをどう世界に対して返すかというそういう密接なコミュニケーションで、そこの間に物質を介在させるととたんに遠くなる。
陶芸とか絵とか刺繍とか料理とかボールやラケットを使う運動とか、そういうものを私は平均以上にうまくできるのだけれど、そこに「本当に自分であること」をしたいと思ったらそのやり方がわからない。なぜならうまくやってきた時にはなんとなく好きな感じの結果、出来上がりに向かって完成させたけれど、本当の自分であることのままそれらと関わり合ったことがないし、つまり一度もそういう形で何かをつくりあげたことがない。
私は自分にかけるリミッターがとても強い人間なのかもしれない。
自分では怖がりだとは思わないけれど、私をよく知る人間は私を怖がりだと言う。それは多分そういうところなんだろう。
もっともっと遠くへ行けるはずなのに、自分で強い制限をかけている。
いつも100点を取っていたことなんて私にとってはどうでもいいはずなのに、いつも自分をがっかりさせたくないとどこかで思っているのかもしれない。自分に失望するくらいなら何も始めない。そういうリミットを自分にかけている。
「世界と自分の干渉を、身体というパイプを通して循環させる人(媒介者)」「シャーマン」と私を評するひとがいるけれど、そんなたいそうなことをしているとも思えない。だって実際私がしていることは、すごくエゴイスティックな行為だもの。
昨日は近くの町の市場へ。
はじめて行った町だがとても気持ちのいい場所だった。名の通りブルボン王家の末裔たちが作った町(と言われている。真偽の程はわからない)とのことで、雰囲気が明るく活気があって古い城や塔もかっこいい。周りを農場に囲まれているので市場は大きくはないけれど豊かで、野菜や果物、乳製品、パン、蜂蜜やジャム、ろうそくや石鹸など色とりどり。ジャム用の砂糖とアプリコット5kgとルバーブ、いちご、メロン、ブルーチーズなどを買った。
土地が広いから丘の向こうまで畑が続いているような風景はよく見かけるのだけれど、ここは畑をある程度の大きさに区切って周りに低木で生け垣を築き、木も残されている。動物や昆虫にとっての休憩場になるそうだ。収穫量のことだけじゃなくて多様性のことも考えているのがとてもいいと思う。
2026/6/12
言語というものに惹かれながら、どうしてこんなにも外国語の習得が遅いんだろうかとよく考える。
私は本を読んでも、そのあらすじを説明するのはとても苦手だ。自分が感じたこと、胸の中にある感覚を言葉に翻訳してみることは好きだけれどシンプルなことを時系列に話してみるということが全然できない。できないというより興味がないのかもしれない。外国語学習への態度にもそれが少なからず影響している気がする。
今日は暑かったせいか、森を歩いていると時々動物の匂いがして、そうすると踏み分けられた道が見つかる、ということが数回あった。草地のなかに少し高い木が群生している場所があってその中は暗くひんやりしているのだが、そこを覗いてみたら一頭の牝鹿がぱっと躍り出て遠くへ駆けていった。暑さをしのいでいたんだな。邪魔する気はなかったのにごめんね。
2026/6/11
膝を温めるために今日も森を歩いた。20mくらい先に鹿がいるのを見た。鹿はすでに私に気づいていてこちらを伺っていたんだと思う。私が気づくや否や、筋肉をひるがえして走っていってしまった。
もう少し仏教(密教のことも)や神道のことを知りたいな。しかし何から手を付けたら良いやら。アクセスできるものから少しずつ広げてゆくしかないな。何か面白い動画とか私にもアクセスできる本とか、おすすめがあったら教えてほしい。
2026/6/10
昨日は森を散歩。
毎日少しずつ違うけれど、そこには繰り返しがある。きのこが出てくる場所、さくらんぼが採れる場所、動物たちの通り道や休憩の場所、どこまで水があがってくるか。さっきまで緑色だった木々がその日の終わりの光に照らされて金色になり、また深い緑色に戻る。
森を歩くのは膝にとって良いリハビリになる。地面がそこまで固くない代わりに平坦ではないので細かい筋肉を使おうとする。
昼食のフヌイユと胸肉と豆の煮込みが美味しかった。フヌイユは香りが強いのでどう使って良いかまだ慣れられない野菜なのだけれど、醤油味とも良く合うのだということが分かった。
頭のてっぺんあたりを蜘蛛かなにかに刺されたみたい。いたずらにそのへんに寝転んではいけないな。
午後にはミントとレモンバーム、セージとヴェルヴェンヌも摘んで乾かした。
友人は日本の文化に興味があって、仏教や神道にも興味がある。私にもっと知識があれば色々教えてあげられるのだけれど、私は神社の血筋にいながらなにひとつ知らない。今日は未来に仏様が帰ってくるんだという話になって「たしか400年とか後に現れることになっていたはず」と言うので「56億7000万年後だよ」と教えてあげた。きっと弥勒はアジア人の慎み深さゆえ「もう現れないよ」とは言えなくてそんな長い年月を告げていったんだねという話になった。
2026/6/9
友人の猫はパテをもらえる時間をいつもきっちり1時間早くみつもって催促に来る。
ほかの友人は倉庫の鍵を失くしたと行って庭をぐるぐる探し回っていた。ほんの5m四方くらいの範囲に落としたそうなのだが、いくら良く見ても見つからない。子どもの頃、何かを土に埋めて石で印をつけても、次の日に掘り返してみて見つかった試しがなかったのを思い出す。もぐらが盗んだんじゃないかと本気で思ったほどだ。ここの庭には実際もぐらがたくさん地上まで穴をあけているのでそのひとつにでも入り込んだのかもしれない。もぐらの掘った穴は土がさらさらだから鍵が入り込んだら思うより深くに落ちるかもしれないし、穴を踏んで入口が塞がってしまったのかもしれない。
2026/6/8
久しぶりの日記になった。日付をみてどうしてこんなに間が空いたのかと思うけれど、一日いちにちを見てみればその間もきちんと過ごしていたことが分かるので安心していい。そうじゃない時もある。忙しさじゃなくて、無為が毎日を空回りさせている時が。
歯医者に行ったり遠出のための下準備をしたり、合間にリハビリをしたりしながら過ごした。途中で大きなストレスにも見舞われて気分が急降下したりもした。もう大丈夫とは言わない。気持ちは持ち直したけれど、このことは単純に解決されることでもないから。とはいえ自分が変わらない限りついて回ることというのは、言い換えれば自分がどうにかできる問題であるとも言える、…かもしれない。自分の根っこに絡みついたことだからこそ悩ましいのだし、選択自体は自分のものだとしても、それに関わる環境は努力でどうにかできることだけでもないから、まあ、引き続きときどき浮き沈みするだろう。
📖『その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか』読了。
もう子どもではないから子どもが辛い目に遭わされる話は読んでいて裂かれるような感じがする。ひどい環境から逃げ延びてそれを昔語りにできるようになったなんて、全然胸のすくような話ではない。そんなこと誰にも経験してほしくない。誰の手も届かないところでどんな人にもそんな目には遭ってほしくないようなことがおこっている。
髪の毛で自分の体を吊る芸をする母親を、ずっと眠っていてくれたらいいのに、そうしたらお母さんが芸をしなくて良くて落ちるかもしれないと恐れることもないのに、と願うところ、息が止まってしまった。
あとがきを読んで作者が若くして自死したことを知った。次の小説は書きかけだったとのこと。彼女の書く他の話も読んでみたかった。
📖『パワー』ナオミ・オルダーマン読み始め。
何も考えずに読み始めたが、こちらも肉体的に弱い存在(この本の場合は女性)が虐げられる話。でもどうやらこの小説の中の世界ではその女性たちがある特殊な能力を持ち始め、弱い存在ではなくなる話のよう。今のところは体が大きいとか腕っぷしが強いとかいうだけで相手を組み伏せようとする人たちを退かせているのでそのちょっとした逆転が面白くはあるけど、この先どういう話になるのかな。「なんらかの力で相手をねじ伏せる」ということ自体に対する警鐘として書かれてもいるんだろうけれど、たぶんそれだけではないはず。
2026/6/3
シロップみたいに水平線に濃いネオンピンクの色がたまっている。パステルみたいな夕焼けも好きだけれどとっぷり濃い色もいい。
📖今手元に耳で読みやすい本がないので、耳で聴きつつちらちら文字も追いながら。『その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか』(アグラヤ・ヴェテラニー/松永美穂訳)を読む。サーカスの話は好きだ。楽しくても、哀しくても、残酷でも。覚えているサーカスの話といえばなにかな。ジョン・アーヴィングの『サーカスの息子』も好きだし、ガブリエル・ガルシア=マルケスの『無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語』、ミヒャエル・エンデ『サーカス物語』、テオ・アンゲロプロスの『旅芸人の記録』、ちょっと違うけど空中ブランコ乗りになりたいと夢見たきっかけの『ベルリン・天使の詩』とか、『ブリキの太鼓』も。
子どもの頃、サーカスの人になりたかった。半分達成しているかも。移動しながら、芸をする。
2026/6/1
そのことが引っかかって他の大事なことも好きなことも手がつかなかったのだけど、ここで今更ちびちびと温存したってもうしょうがないじゃないか!と思い切ることにして、土台づくりをしたり豊かでいられそうなことに注ぐことにした。楽しいこと、ではなくて自分の芯が大事だと感じていること。そう決めてみたもののやはり薄っすら焦るけれど焦ってもついてこない。辛うじてついてこさせられるところだけ抜き出して、頑張る。
今日はプレゼントとして派遣されたのだけどとても喜んでくれて嬉しい。この技術を手に入れてほんとうによかった。レジデンスにつながるといいな。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
日記みたいなメモ 2026年5月◀
日記みたいなメモ 2026年4月◀
日記みたいなメモ 2026年2-3月◀
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -