堕落論とニーチェについて
坂口安吾の「堕落論」とニーチェの思想はとても似ている。
例えば『ツァラトゥストラはかく語りき』に何度も登場する「没落」という用語と「堕落論」の「生きよ堕ちよ、その正当な手順のほかに、真に人間を救いうる便利な近道がありうるだろうか」という言葉はほぼ同じことを言っているのではないかと思っている。
道徳批判。堕落論は戦時中の日本人の天皇崇拝への批判であり、ニーチェは西洋近代に蔓延していたキリスト教を批判している。
たしかアバタローもそういった解釈をしていた記憶があるが、個人的には同意できそう。2022/10/5