刀自
刀自とは - コトバンク
日本国語大辞典
「戸主(とぬし)」の意で、「刀自」はあて字。家の内の仕事をつかさどる者をいう
① 家事をつかさどる婦人。主婦。いえとうじ。
② 女性を尊敬または親愛の気持をこめて呼ぶ称。
③ 年老いた女。老婦人。
④ 平安時代以降、宮中の御厨子所(みずしどころ)・台盤所(だいばんどころ)・内侍所(ないしどころ)などで、雑役を勤めた女官。
⑤ 貴人の家に仕えて雑役などをする婦人。
ニッポニカ
女性に対する古風な尊称。現代でも旧家の女性に対して使われる。古代の后妃(こうひ)の称号の一つである夫人(ぶにん)も和訓はオホトジである。戸主=トヌシの約かともいうが不詳。7~8世紀の石碑・墓誌に豪族層女性の尊称としてみえ、『万葉集』にも「妣刀自(ははとじ)」等の例がある。さまざまなレベルの人間集団を統率する女性が原義か。族刀自的なものから家刀自へと推移するが、古代には里刀自や寺刀自もいて、後世のような主婦的存在に限られない。後宮(こうきゅう)の下級女官(にょかん)にも刀自がいた。