オルラン
フランスの現代アーティストであるオルラン(ORLAN,1947-)は、整形手術により身体の改造を行う一連のパフォーマンスによって知られる。この代表作は 1990年5月30日に開始され、『聖オルランの再受肉』(La Réincarnation de saint Orlan)と名付けられた。オルランはこの作品を従来のボディーアートではなくカーナルアートであると述べ、自身の身体を人格的固有性から切り離された「レディ・メイド」として扱うことを宣言した。その上で、レオナルドの《モナリザ》の額、ボッティチェッリの《ヴィーナスの誕生》の顎など、西洋美術を代表する女性の顔の各部を自身の顔にモンタージュした。また同時にオルランは、手術の際に流れた血などを材料にキリスト教を下敷きにした「聖遺物」を複数制作した。
https://youtu.be/IY0wZ12PZjM