『超越と実存―「無常」をめぐる仏教史―』
『超越と実存―「無常」をめぐる仏教史―』 南直哉 | 新潮社
「諸行無常(=すべての“実存”は無常である)」。そうブッダが説き始まった仏教は、インドから中国、そして日本へと伝わる過程で、「仏性」「唯識」「浄土」などの「超越的理念」と結びつき、大きく変化していった。「恐山の禅僧」が、ブッダから道元までの思想的変遷を「超越と実存の関係」から読み解く、かつてない仏教史の哲学。
第17回小林秀雄賞受賞本。
著者は「死とは何か」「私が私である根拠は何か」という問いに幼少期から取り憑かれ、仏教に惹かれて修行僧となった。彼は青年期から二十年以上に渡って行ってきた自分の存在を賭した修行を理解し意味付けるために経典と祖録の言葉を執拗に追及し、その結果として生まれたのが本書らしい。