宮沢賢治
## 作風
詩作(と、本人は呼ばなかった)においては、自らが視た通りの、心象スケッチとしてこれをなした。
小説の類の場合はその限りではないはずだが、実態としては幻視者として感得した思想・モチーフ・印象がふんだんに取り入れられている。
「人類の福祉とは何か」「自分はどのようにあらなければならないか」などの問いに向き合い続けている。また、常に(とりわけ童子への)他者教育的な作品となることを志向しているのも確かだろう。
宇宙論的な部分においては、「賢治自らの感得した世界観と、法華経思想とが不可分に融和したもの」として認識できる。
## 農本主義的かつ共同体主義的な思想背景、その実践
## 国柱会
## 後世の作品に置ける引用・踏襲・換骨奪胎について
サブカル的創作物において、よく引用されるが、『銀河鉄道の夜』『春と修羅』に偏っている。
(経緯については色々と思い当たるところがあるが、SCA-自が巧かった、とだけコメンティングしておく)
『輪るピングドラム』では、やはり『銀河鉄道の夜』(などにおける焼身による自己犠牲・献身)や苹果のモチーフが明確に意識されている。
## 批評について
以下が明確に優れている
見田宗介『宮沢賢治 存在の祭りの中へ』
賢治の救済思想の中核を射止めた批評だと個人的には思っている
栗谷川虹『宮沢賢治 異界を見た人』
終盤、ランボーと共振する部分を指摘して見せる手筈が見事
倉橋健一『宮澤賢治: 二度生まれの子 (転換期を読む 32)』
賢治の思想の全体像を先行研究を引きつつ手際よく整理し、賢治の心性をWilliam Jamesの「二度生まれの子」として捉え返す