日下真一|B4|20200723|研究発表+討議
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①これまでの発表
・生命の動的平衡からみる秩序とは
・形の相補性→位置や形態
・都市の流れを連鎖的に見る
②今回の発表
1. 土に還るもの、還らないものを混ぜない →生物的代謝と技術的代謝に建築資材を分離する
2. スクラップアンドビルドの「ゆりかごから墓場へ」ではない動的な建築 →「タイの高床式住居」 「曳家、移築」
3.『弱い技術』のような刹那的な改修、創意工夫によって成り立つような技術 →「FAB-G」による資材の再構築
③「Cradle to Cradle」→ゆりかご(製造現場)からゆりかごへ
・作って捨てる「ゆりかごから墓場へ」ではなく再度利用する「ゆりかごからゆりかごへ」
・・自然界の循環(バイオスフィア)と産業界の循環(テクノスフィア)を混ぜないことが重要
④バンコク の高床式住居
・流動的な空間変容→動産としての建築→住宅の移動性を担保
⑤動く住まい 移築、曳家
・古材の使用
・地震時の曳家業者
⑥FAB-G
・ハイブリッド石積み
・サル追い装置
・工作 ( ファブリケーション ) が巧みなおじいさん
→、部材を等価に扱い、単なる 形状や材質として再発見され用いる
〈議論〉
根葉
ゆりかごの概念について
→ゆりかごは製造現場で「ゆりかごからゆりかごへ」はタイ住宅での製造、移築、増築などの循環を意味する
「ゆりかごから墓場へ」といった捉え方に対して
青井先生
工作の前提としてのストック。
↑ストックがゆりかご。そこから工作がおこり、それをバラすとストックに戻る。
すべてがストックともいえる。ストックがいろいろなカタチに変形されていく、というイメージ。
まずは「墓場」をつくらないということですかね。
青井先生
FAB-Gについて、形が似た部材が並んで置いてある→材料のハイブリッドが起こる
ストックが次の工作の前提になる
建物や商品も製品や流通の一部であり、捉え方次第では組み立てと分解が隣り合わせになっている
岩本
バンコクの高床式住居は田起こしの際に牛小屋や農作業用のトラクターがある高床式の小屋だったものが台所や居室になっていたり、似たような例でベトナムやカンボジアでは観光用のお店や水上レストランになっている話は聞いたことあります
青井先生
高床の牛小屋は高く、スロープの斜路ができている
水害で住戸は浸水しても牛小屋は残る
水上、船上の住居→近代の行政のもとで動けなくなる
勝部
規格寸法とは異なる部材の発見と工業製品の部材の組み合わせの可能性
青井先生
FAB-Gの作品に工業製品の残骸がある→ブリコラージュ
ブリコラージュは近代のエンジニアやアーキテクトに対立する概念
しかし、ブリコラージュは近代の産物ではないか、
工業製品が入ってくることで、オーセンティックとの組み合わせが起きブリコラージュになる
ブリコラージュの可能性やユニットと分解を何の為にやるのか
を考えてみるのがいいかも
石原
川島先生の論稿です。
滝口さん
移築は社寺でもよく行われることで、日本の建築文化の重要な一要素ですね。
解体移築も曳家(神社)も両方あります