大野 竜|M2|20201209|研究発表+討議
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M2 大野 「社会運動の都市空間的展開―60 年安保闘争からみる東京近傍」
■章立ての変更
新聞だけでは気付かなかったが、一回の統一行動あたりの期間が当初調べてたものより 長かった。→3章、4章の事件や運動が2章の部分に食い込んでいた
・2章 →統一行動の空間的復元の資料提示
・3章 →それぞれのアクターごとに焦点を当てた論考+事件や行動についての言及
・4章 →都市計画、鍵となる場所の形成史、その他の先行研究と合わせた論考
■序章
・都市と暴動に関する先行研究→先行研究レビューで自身の研究の立ち位置を明確に
・各組織の相関図→それぞれの組織の分類と派閥
・各章立てで扱う団体とそれぞれの年代ごとの動き
■二章 各統一行動での空間的復元の作業
各デモに参加した人数、ルートや占拠場所等を明らかにしつつ、写真などを用いる。
デモの種類ごとの表記を変更。マクロスケールを航空写真、ミクロススケールを今まで通り古地図を採用
■三章 各アクターに焦点を当てる
・総評及び労働者
・学生団体
・一般市民とされた人々
・右翼団体
・警察機関
→個々のアクターがどういった思惑をもち、それがどう行動(運動)に現れているかを明らかにする
各アクターごとの資料は整理済み
■四章 都市空間の計画と制度の積層
都市空間の諸計画と当時の制度を合わせて論考していく。
・マクロ視点で東京近傍の公園や道路の計画
・メゾ視点で各所の形成に関わる仕様と日常時の使われ方
→各所の使われ方に関して、鍵となる場所→運動時と日常空間について考察
■今後の方針
新聞から得られる情報は整理済み
他の資料をもとに三章を書きつつ二章に肉付けしていく
年明けは考察の時間に集中(四章、終章)
これから探す資料としては、先行研究レビューの参考になりそうな資料
〈議論〉
伊沢:二章ではミクロな視点での空間復元、四章のイメージは?
→二章は復元できたものを提示する資料としての役割で、三章、四章で二章を踏まえた上での考察
帝都復興計画は、考察するための資料として活用
日下:これまでを踏まえての研究視座について
→デモ(現象)が都市に移行したときの動きについて、権力の重なりをミクロな視点で見ていき、それを俯瞰して見たときに、公共性や権力がどう都市の中に入り込んでるかがわかるのではないか。
トップダウン的な権力の都市的な動きを考察した研究は見られるが、自身の研究では権力に争う側の動きから都市を見る(規制とプロテストが反響し合う)
みす:一章、四章で扱う運動の範囲について
→一章では、戦後から現在までを網羅的に扱う
四章でも扱う期間は同じだが、特異的な運動を取り上げていき、場所の使われ方に着目。場所から見ていく
青井先生:デモの類型に関して、それぞれの説明が必要
空間としてどんな形をとるか
対象がどういったものか
集団の違いなど
いろいろな分類が可能だが、分類する際の語彙の整理は必要
〈チャット〉
青井 哲人
・戦後「皇居前広場」は非政治化される。(cf.原武史)
・「デモ空間」は一般的用語?
↑もちろんつくってもよい。造語の場合、あるいは既成の用語でも意味を変える場合は、自分でしっかり定義あるいは例示などして説明しておくこと。
・「求心デモ」「請願デモ」「ちょうちんデモ」「映画鑑賞」・・・。他にもさまざまなデモの類型があるんですね。デモの形態を記述する語彙と形式がある?あるいは整備する?
・権力のページェントは、基本的には中心的フィギュアが台に立ち、その前に集結する群衆、あるいは前を横断する軍隊といった空間形式をとる。それに対して60’sのデモの空間形式にはどんな固有性・独自性があるか?
・規模比較はやっておいた方がよい。
・ページェントにはまた、権力の演劇化のために特有のシンボルが用いられる。ゲート、衣装、紋様など。こういった視点から何か見えるものはないか?