伊沢 尚|M1|20200930|研究発表+討議
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M1 伊沢
「江東地区埋立地にみる都市形成/都市断面分析イメージ」
今回の内容
①江東区の埋立て地発展
②建築・基礎(土木)・地質の東京断面図イメージの検討
①江東区の埋立地発展
入江に船が入ってくる形状が現れる(前回の振り返り)
家康が幕府を開いたときに内陸化を始め、運河期を経る。
自然堤防の猟師町とそれより内陸側の町の地割の違い。
北部南部の建物の形状などの違いの境界線が埋め立ての時期の違いによって生まれる境界と一致しているように見える。
②建築・基礎 ( 土木 )・地質の東京断面図イメージの検討
胴木組・空港島の地盤(関西国際空港)
断面図を書く→横状の違い(広がり方)だけでなく、縦方向の土木技術の違いなども一目で見られるようにしたい。
まとめ
日比谷入江の埋立地と同様に、江東地区においても内陸部から臨海部方向への埋立地の発展がみられた。そこには、都市発展の過程とともに埋立技術の発展を見る事ができる。
そこには地質と、その地形条件上に建設を行うための緩衝材としての土木基礎があり、それらはその上の建築物の建設の
条件になっていると考えられる。
そのため、実際の都市景観である地上レベルの建築と、地下レベルの基礎・地質の関係と、異なる場所 ( 年代 ) の同時比較として、都市の年輪をみるような都市断面図のイメージを検討した。また同時に、臨海部の埋立地から内陸部までの関係性の比較も検討したい。
【議論】
李(昇)
・今回の発表は年輪的に見えてくるということ?
→まずやろうとしていたことは、年代的に見えてくるものを一つずつ見ていきたいと思っていたが、平面的に見ていくだけでは技術的な部分を見ることができないと思っているところで、断面図にヒットした。
・断面図の具体的な違いは?
→断面図でみたときに異なる技術が同じ時間で共存しているのが面白いと感じた。断面図内陸部は江戸時代ごろ、臨海部は
・景観や上部に乗る建物(表面に出てくるもの)へ影響を与えているということ?
→まだこれをやることによる効果のような着地点はまだ見えていない。北部南部の平面図で見る形状、粒感の違いを解き明かせるかもしれない?そのあたりの分析の仕方、および何を見ていきたいかを検討していきたい。
→青井(この議論に対して)
機能的な要請(マクロ的な要請)を見るのが普通である。それに対して、地盤や土木技術などによる違いがあるということを解き明かす意義とは?というのが一つ目の論点。それの解き明かし方は?というのが二つ目の論点。
→最終的な部分で何が言いたいのか、まだ定まっていない。
滝口
・芝浦のある豊洲はちょうど境界線にすんでいた。江戸時代の海との境い目だったところは今でもガラッと変わるところになっている。この研究によって何を取り出せるのかということを考える方向がいいのでは?
→地盤沈下や川の増水などに対して堤防を巨大化するというのが今の対応である。これは地盤ということちゃんと考えずに上にものを立て続けた結果生まれているイタチごっこなのではないだろうか?この問題に対して、地面の上下での境界を見ることが意義なのでは。
・地盤というものは大事だと思うなのだが、歴史的なものを見るのかどうか?のような、問題設定をもう少し定めてから事例を見て行った方が方向性が出てくるのではないか?
→問題設定が定まっていない。オランダ、輪中などを見てきたが、これに対して、東京湾がこう違うということを見ることがいいのか。。?問題設定ということがまだピンときていない。
青井
埋め立てという問題をやりたい。それに対して何かを結ばなければならない(現状建物の粒や配置)。この二つの葛藤がある。
埋め立てに対しての要素、知識というものがまだ足りていないのではないか。埋め立ての事業誌(事業について内容をまとめた報告書)があるのでそれを見てみるのはどうか。ー江戸の埋め立てはまだある?土はどこから?誰がやった?どの事業と組む必要がある?法律は何に基づいている?etc.ーこれらのことを見ていくと、断面図を見る意義や、なにを研究意義とするのかということをする。一旦具体というものを突き詰めて見る。そこから様々な要素を得て組み立てるということをやって見ると良いのでは。
4 件の返信
勝部直人 7日前
TORの表紙の写真みたいなの(1枚で興味を惹きつけられるような写真)がみたいです。というのは埋立地の年代の境界ごとに特徴的な堤防や建築物があるのではないかと思いました。もちろんそれが起こっているメカニズムは地盤や土木技術、埋立地の発展史にありますが、現状少し俯瞰的すぎる気がしました。この奇妙な具体物の謎を解き明かしたい!みたいなのがあると研究の意義にも繋がっていくのではないかと思いました。
伊沢 尚 7日前
@勝部直人 ありがとう、たしかに写真を撮るような視点のもので面白いと思うものをもうすこし見つけたいなと思いました。
たとえば、以前海岸線の堤防があったところが、いまはただ土が盛り上がっている箇所などはみかけた。具体とか実際の事例とかあたってみようとおもいます。
akihito aoi 7日前
@伊沢 尚 (zoom chat に書いたこと)たとえ戦後あるいは近年の埋立事業でも、ちゃんとした事業誌・報告書類ならば、その1枚・2枚前のレイヤーについても概説とか調査結果が出ているのではないか。
どんな資料があるかは実際のところ知りません。埋立事業誌、みたいなものがあるのか、どれくらいあるのかも含めて。でもできるだけ具体的な事業やそれに先立つ調査の報告を見ていくと視野が一挙に具体化し、かつ広がるのではないかと思う。
伊沢 尚 7日前
@akihito aoi ありがとうございます、事業誌のような具体的な過程がかかれているような資料は把握できていなかったので、情報元がどこにあるかもふくめて調べてみようとおもいます。