📕『遊びと人間』
序論
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「遊びという言葉」呼び起こすイメージ
憩わせ、楽しませる、軽佻、無償性
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「遊び」という言葉がメタファーで使われるとき
①遊戯活動だけでなく活動に必要な道具などの総体を指す
ゲームのルールや道具の有限性
②音楽家や俳優といった演者の流儀、様式
台本や楽譜にしばられつつ、自由に表現する
③リスクを冒すこと
投機、賭け事
④「すべて遊びは規則の体系である」
「遊びを遊ぶ」か最初から遊ばないか
⑤動きの自由、運動のなめらかさ
歯車の「遊び」
19
「制約の存在と、制約の只中において相違する能力とを結びつけている」
「熱意と執念」「個人的な力で勝利を勝ち取る術」
「計算とリスク」
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ホイジンガの議論
「社会を整序する諸制度、その栄光に貢献する諸学問、それらの大部分の淵源を遊びの精神に求める」
ルールや場に守られた遊び
政治の世界
「交代の規則」
美術の世界
「遠近法」「和声」
戦争の世界
「宣戦布告」「停戦」「降伏」
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遊びの影響
文明の歩みそのもの
権利と義務の、特権と責任との均衡
さまざまな分野で
競争→スポーツ
模倣と幻想→演劇
偶然と組み合わせ→数学・幾何学
子供の自己確立、性格形成
遊びは仕事の準備訓練ではない
ごっこ遊びおは特定の職業の訓練ではない
困難に立ち向かう能力を身につける
敵意なしに敵と戦うこと
自己抑制の訓練
結果を受け入れること
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遊びとは(再)
チャンスを活用
最高の努力を集中
リスクを冒す勇気
計算する身長さ
こうした精神の動きを組み合す能力を働かせるのも遊び
そして超脱
万事休す
戦慄と眩暈
ロヨラ「(神を念頭におきつつ)自分だけを頼りに行動すべき」
27
遊びの弱点と危険性
贅沢である
気分次第で流動的
生産性はない
形式信仰の偏執狂な側面
非現実性
ーーー
第一部
定義
ホイジンガの定義への疑義
31
秘密や神秘に取り込まれてはいけない
遊び 秘密
秘密基地
宝探し
かくれんぼ
探し出す
秘密を共有する
占い
こっくりさん
肝試し・お化け屋敷
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「偶然の遊びの文化的創造性」
「遊びは労働や芸術とは異なる」
広告でもアートでもないグラフィティみたいなもの?
俳優は演じることで生計を立てているので、遊びはその外でする
遊びは自発的でなければならない
学校における「休み時間」や「自由時間」「レク」とは?
勧められただけでやる気失うのウケるw
「ご一緒にポテトはいかがですか?」
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遊びの厳密性
ルールが最適化してきた現代
VARがさ
遊びの不確実性
結果がわからないから挑戦する
レールに乗せただけの活動多いよね
コミュニケーションがうまくいくかわからないドキドキこそ大事
思考・判断・表現っぽい
38
演技は「非現実性の意識が」が規則の代わりに気持ちをドライブする
規則は虚構を作り出す
演技は、その存在自体が虚構だから規則はなくてもいい
演技が、なぜ人の心をドライブするのか興味深い
物真似に過ぎないというメタな心的距離
「生活」からの距離感が大事
だから、幼児に演技(虚構)を理解させるのは難しい
39
遊びは規則を持つか虚構か、のどちらか
規則を知らぬものには遊びが真面目なもの、生活の一部に見える時がある
これも面白い
「ひゃくえむ。」の狂気
「遊び」の「模倣」が生まれる
40
「遊び」の性質(カイヨワ)
自由な活動
隔離された活動
未確定の活動
非生産的活動
規則のある活動
虚構の活動
42
分類
「競争」と「偶然」を対置する
自分の努力が結果を左右するかどうかという評価軸
「模擬」と「目眩」を対置する
パイディア:気晴らし、騒ぎ、即興、無邪気
ルドゥス:秩序
カイヨワの四分類
アゴン
アレア
ミミクリ
イリンクス