本の内容を2ページごとに1行でまとめる
▼本の内容を2ページごとに1行でまとめる
この本の内容を、2ページごとに1行にまとめます。
る、ただ単に2ページごとにどんな内容なのかを書くことをひたすら繰り返すだけです。
300ページの本だったら150見開きありますから、150行ひたすら書いていくわけです。
じつは僕、昔、みゆきの本でこれをやったことがあります。240ページあったので120行、パソコンで書きました。120行書いたら、恐ろしいことに、宮部みゆきがどのように読者を振り回そうとしているのか、そのがすべて見えました。すごく楽しいです。ゾクゾクします。以後、一生ミステリーを読むときに役に立ちます。ぜひ、やってみてください。
これはリバース・エンジニアリングみたいなもんです
▼映像の「ミニッツライナー」というものをつくります。これも僕の造語です。
「ミニッツ」は「分」で、「ライナー」は「ライン」、「行」のこと。映像を1分1行にまとめる作業を、こう名付けました。素材として一番良いのは、ハリウッドの出来の良い映画です。できれば1時間以上ある素材を使ってください。その内容を1分ごとにビデオを止めて1行にまとめます。
感性というのは論理の最後にトッピングするものであって、トッピングだけでははじまらないんです。良いパティシエ、良いシェフというのは、まず基本的に科学者です。何グラムのものをどれくらい加熱したらどういう味になるのか、という科学的な事実を、自分の経験則で散々知っているからこそ、最後のひと押しとか、アレンジを自分の感性で仕上げることができるんです。建築の土台とその上に立つ建築物に例えて言うと、論理の上に感性が乗ると最強です。弱い論理の上に感性は乗っかりません。
岡田斗司夫『頭の回転が速い人の話し方』より