WRM 2021/09/20
◼梅棹のネーミングセンス
ポイントは、新しい言葉の作り方である。まったく新しい概念を、まったく新しい言葉で提出するのではない。むしろ梅棹は、よく使われている言葉を新しい組み合わせで用いる。たとえば、上の論文では「文化開発」という言葉が検討されているが、本来反対の意味を持つものをあえて結合して、新しい概念を提出しているのだ。
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わたしたちの研究会では構想の文化的側面について案をねることになった。埋蔵文化財と土地開発の関係にみられるように,もともと文化と開発とはあい反する概念であるとされることがおおい。開発は文化の破壊をともない,文化は開発を拒否するものである。しかし,かんがえてみると,文化あるいは文化的施設を創出することは,すなわち開発ではないのか。わたしたちはこの研究会において,「文化開発」という語をもちいはじめた。この語がもちいられるようになったのは,これが最初だったであろう。
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梅棹の文章を読み慣れている人であれば、いかにも梅棹らしい筆はこびだという印象を受ける一文であろう。
「文化」という言葉はすでにある。「開発」という言葉もすでにある。それらは、旧来は「あい反する」概念であるとされてきた。しかし、実体においてその「あい反する」のとは違った出来事が起きているのではないか。その事実を、「あい反する」言葉を組み合わせることで指し示そうとしているのである。
相反する概念を組み合わせることで新しい概念を生み出す
これ憧れるなぁ〜