WRM 2021/08/30
『すべてはノートからはじまる』の周辺散策 「次の本に関する戸惑い」
本もまたノートであり、読み手と書き手は交錯しているのだ、というメッセージは上の話を補強しています。読み手のように書き、書き手のように読むことは、想像力を育む一番の訓練です。すばやく処理する「読み方」では、そういう想像力は育まれません。著者の意図を探るように本を読むことで、その瞬間読者は著者に「なっている」のです。それまで自分の脳内になかった理路が(そしてそれを支える脳内のネットワークが)駆動しているのです。結果的にそれは、自分を変身させることにつながります。
その意味では、自己の変容を経験しない限り、他者への認識は変化しないと言えるのかもしれません。あるいは、片方の変化は必然的にもう片方の変化をひきつれてくるのかのどちらかです。
勉強とは変身することだ
自己啓発的言説にはさまざまな問題がありますが、その中でも一番有害なのが「自分の話しかしない」ことです。あるいは他人の話をしても、あくまでそれを「道具的」に扱ってしまうことです。そうした視点では、どれだけ他者の利益を説いたとしても(win-winなど)、倫理観は育まれないでしょう。
*win-winに足る人間しか相手にしない、ということになりがち。
贈与と消費
#WRM #倉下忠憲