📖『自分だけの部屋』ヴァージニア・ウルフ

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いちどこれは良いと感覚した物事が、言葉にしてみたり誰かに見せてみようとした途端に取るに足らないものになる、と言う事は確かによくある。でももう一度それを感覚の中に戻して上げるとまたその輝きや生き生きとした感じを取り戻すと言うのは確かにあるから面白いと思った。みた夢を誰かに話すことに似ているだろうか。

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たとえばエリザベス一世の時代は女性が女王になれた。だからといってそれがその時代に女性の権利が男性の権利に近づいていたと言うことには全くならない、のは私も知っているつもりだった。だけど確かにその頃の文学作品に描かれている女性の多様さに比べて現実の女性が生活では虐げられていたこととのギャップをどう考えたらいいんだろう。

才能ある人ほど、他の人にどう評価されているかを気にする傾向にあると言う記述があってはっとする。他人に何と思われようといいじゃないとつい私は考えてしまうが（もちろん気持ちはわからないではない)、けれど、その相手が心から信頼している人でないのであればなおさらその発言を聞く受け取る必要はないんじゃないかと思うけれど、そういう矛盾を自分が抱えていることをわかった上で本人は他人からの評判を気にするのである。

これは理屈じゃないんだ。そのことを肝に銘じておかなければ。

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ひとがシェイクスピアとジェイン・オースティンを比較するのは、両者の精神があらゆる障害物を燃焼しきっていると言うことなのです。

ここに出てくる小説のほとんど全てを読んだことがないから、この本を読むのはやっぱりちょっと早かったかな。その本や作家について知っていることを前提に話されていることが多いので読み進まなくなってきた。

すべてのこういった全く人に知られていない生涯こそ、これから書きとめられねばならないのです、とわたしはメアリイ・カーマイケルに、まるで彼女がこの場に居合わせているかのように話しかけました。p135