2025-10-06
こちらに住み始めた頃に行って印象的だった場所に久しぶりに訪れた。
なんの変哲もないバス通りの建物と建物の隙間に急な階段があってそこを登ると、建物の中に入るのかと思いきやぽっと小さな町に出る。下の道と違ってうんと静かで、緑も豊か、そして階段はたっぷりと2階建て分の高さを上がるので、空中庭園に来たような気持ちになる。
フランスに来たばかりの頃はあまり元気じゃなくて足元もずっとふわふわしていて、自分が今どこにいるのかもよくわからなかった。3ヶ月くらいは自分が他の国で寝起きしているということが毎朝よくわからなくて、この景色の中で自分だけが浮いているような感じがしていた。そんな中でさらなる別世界。あの頃は本当に色んなところに散歩に連れて行ってもらっていたなあ…。
久しぶりに行くと、もう今となってはそんなに特別な感じもしないなとは思いつつ(道から見ると建物がひしめき合っているけれど中に入るとそこに公園があったり別の一軒家があったりすることにはもう慣れたので)、あの時にはまだ土地勘もなかったから「ああそうか、ここは裏手に行けばあの道か…」なんて分かるようになっているのも面白かった。
https://scrapbox.io/files/68e3cb0e49ac8da66b68116d.png
audibleにて。
スズキタゴサクの声が得体が知れないのについ人が軽んじてしまう、というような人物像をよく表していてよかった。
続き的な作品もあるようなのでそちらも読もうかな。