2025-08-05
耳目の数を集めることが第一になってしまった場所以外に人がいなくなってしまったので、耳目の数を集めることが第一であることには加担したくなくてもそこに出向かなければ世界に参加できない。というような気持ちでTwitterに残り続けている人は多いんじゃないかと思う。
何かの拍子にびっくりするほどのいいねをもらったり、フォローしてくれている人が多くても、一番伝えたいことが伝わるわけでは全然ないと知っているから私もそこには固執していないけれど、やっぱりたまにこれはいいものだよ、と勧めたい時などにはその場に頼りたくなることもあって、しかしもうなんの磁力もない場所に投げてみたところでひとつも宣伝にならないのだった。
私はそもそも自分の力以上にフォローしてくれる人数が多かったので(初期にどこかのサイトに間違って載っていたみたい。坂本龍一と私だけをフォローしている、みたいなひとがわんさかいた)最初からSNSの数の空虚さのようなもののことをずっと感じていた。
実の伴わない数なんてなんの意味もないと思うのに、実のことまで降りて行く時間も無く数から数に人が飛び回る世の中を、私は静かな湿地からしきりに飛び交う一千万の星を見上げている気持ちで呆然と見てる。
#08-05