2025-07-20
一昨日のワークショップで興味深かったのはフランス語は音楽なんだよと講師が強調していたこと。もちろんどの言語も固有のリズムや音程があってそれを掴むことが語彙力や文法力と変わらぬくらい重要だったりもするけれど、でもフランスにいるとフランスで流れている音楽(CMとか子どものための音楽とか)の音程や取るリズムが自分の中にはないようなものだなと感じていたので印象的だったのだと思う。
あと手ぶりや表情も言葉と併せて語るものなのだということを強く強調していた。特に何かを尋ねるときに手をお腹より上に上げておかないと手振りが見えづらい(つまり手振りと共に話をしようということ)ということも強調していた。手をだらんと下げたまま「あのー、すみません、ちょっとお伺いしますが…」と話しかけるのは何かを尋ねたい人のジェスチャーではないよね、とのことだった。
演劇のテクニックを利用したワークショップなので少し大きめのジェスチャーをすることに焦点をあてているだけとも言えるかもしれないけど、生活していて、単調で控えめな話し方をしているとなかなか聞いてもらえないというのは本当にそうだなとも思う。
思うけれど、フランスで(とか西欧で)は当たり前な表現方法はアジア人の私やアフリカ、中東の人にはそんなになじみのあるものではなかったりするみたいでみんな戸惑っていたけれど。
ワークショップをした場所はMaison des Réfugiésという場所で、直訳すれば難民の家、移民や亡命した人、難民のことを主題にしたカルチャーセンターのような場所。参加した人の大部分はまだ在留許可をもらっていない人(手続き中でまだ正式に受け取っていない)も多かった。無料のフランス語クラスがあったり、ヨガやアートのクラスもある。私にコーヒーを入れてくれた方はイランの人で、このセンターで勉強しながら施設内のカフェで働いてもいる。
このワークショップは8時間拘束(うち2時間はお昼ご飯)なのに無料だった。もちろん講師には国からお給料がでている。こういうところはフランスは良いことしてるなと思う。
自分が語学に苦労しているというのもあって、その国で生きるための手助けをするような仕事をしたいなと思うこともある。私のようなまだ何も分からない者でもボランティアならいくらでも需要はあると思うんだけど、自分の生活がうまく回っているとはまだ言えないので、そのうち、いつか。
図書館登録ができて電子書籍が借りられるようになったので読みたい本を片っ端から検索して読みたいリストに入れている。こういう時間を読む時間に当てればいいのにねと思うけれど。多分ある種の収集癖があるんだと思う。物の収集癖はまったくないのに、興味のあるもののリストを作るのがすごく好きみたい。やった気になるからだろうな。