D&D 基本ルール:能力と能力値判定
能力値は以下の6つ
【筋力】(Strength, STR)
【敏捷力】(Dexterity, DEX)
【耐久力】(Constitution, CON)
【知力】(Intelligence, INT)
【判断力】(Wisdom, WIS)
【魅力】(Charisma, CHA)
おのおの正の整数であり、冒険者の能力値の上限は20、モンスターは上限30まで持っていることもある
各能力値に対して能力修正値が floor((能力値 - 10) / 2) で定まり、これを後述する能力値判定などいろいろな場面での成功・失敗の判定に用いる
能力値判定
キャラクターやモンスターが失敗する可能性のある行為を試みた時は、対応する能力の能力値判定を行って成否を判定する
1. d20をロールして出た目に 能力修正値を足す
2. 状況によるボーナスやペナルティを加算する
3. 最終的な値が目標値以上なら成功、未満なら失敗
例えば、力づくで扉をこじあける時は【筋力】判定、謎めいた手がかりを読み解くときは【知力】判定など
能力値判定の目標値はその行為の難易度を表し、以下が目安の値
5: 非常に簡単
10: 簡単
15: 通常
20: 困難
25: 非常に困難
30: ほとんど不可能
技能
能力値があらわす能力のうち特定の領域を技能 (skill) と呼び、キャラクターはその技能に習熟している時、能力値判定において習熟ボーナスを得ることができる
習熟ボーナスの大きさは ceil(キャラクターのレベル / 4) + 1で、例えばレベル1なら+2
能力値判定時にDMから特定技能による能力値判定を指示することもあれば、プレイヤー側からその判定に特定技能を使えないか聞くこともある
各能力にひもづいた技能には以下のものがある
【筋力】
〈運動〉 (Athletics)
【敏捷力】
〈軽業〉 (Acrobatics)
〈手先の早業〉 (Sleight of Hand)
〈隠密〉 (Stealth)
【知力】
〈魔法学〉 (Arcana)
〈歴史〉 (History)
〈捜査〉 (Investigation)
〈自然〉 (Nature)
〈宗教〉 (Religion)
【判断力】
〈動物使い〉 (Animal Handling)
〈看破〉 (Insight)
〈医術〉 (Medicine)
〈知覚〉 (Perception)
〈生存〉 (Survival)
【魅力】
〈ペテン〉 (Deception)
〈威圧〉 (Intimidation)
〈芸能〉 (Performance)
〈説得〉 (Persuasion)
対抗判定
キャラクターやモンスターがやろうとしていることが、他の者がやろうとしていることと衝突する場合、対抗判定という特別な形の能力値判定を行って、どちらが成功するか決める
対抗判定の参加者はおのおの自分の作業に対応する能力値判定をし、参加者同士の能力値判定の値を比較して値が高い方が成功
対抗判定の結果が同値で決着がつかない場合は、対抗判定前の状況と同じままになる
セーヴィング・スロー
呪文や罠や毒や病気などの害を及ぼすものに対し、セーヴィング・スロー(もしくはセーヴ)を行って回避できるか判定する
d20をロールし、対応する能力値修正値と状況によるボーナスやペナルティを適用する
キャラクターは特定の能力のセーヴィング・スローに習熟を持つことがあり、その場合は習熟ボーナスを足せる
セーヴィング・スローの難易度(目標値)はセーヴを発生させた効果に依存し、例えば呪文の場合は術者の呪文発動能力修正値と習熟ボーナスで決まる (8 + 能力修正値 + 習熟ボーナス)
有利と不利
特殊能力や呪文によって、d20ロールに有利 (advantage) や不利 (disadvantage) がつくことがある
有利ならd20ロールをもう一つ振って、高い方の値を採用する
不利ならd20ロールをもう一つ振って、低い方の値を採用する
受動判定
受動判定 (passive check) はダイスロールを伴わない特殊な能力値判定のことをいう
受動判定を行うのは以下のような場合
何度も繰り返し行う平均的な結果を表す場合
例えば隠し扉がないかあちこち調べる時
もしくは、DMがキャラクターが何かに成功するかの判定を"ひそかに"行いたい場合
例えばキャラクターが隠れているモンスターに気付くかどうかなど
受動判定では通常のダイスロールの代わりに固定値10を用い、修正値の適用などは通常通り行う
また有利なら+5、不利なら-5を適用
例:受動〈知覚〉判定
プレイヤーキャラクターが隠れていて、何者かが(意識して探していなくても)気付くかどうかを判定する
そのクリーチャーの受動【判断力】〈知覚〉と、プレイヤーキャラクターの【敏捷力】〈隠密〉の対抗判定を行う
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