『ゴジラS.P』
https://gyazo.com/9ce6d5e1717393642de1c587f7e8fc39
集英社
円城塔が脚本・SF考証を務めたアニメ『ゴジラS.P』のノヴェライズ
第7長篇?
本作は円城塔が脚本・シリーズ構成・SF考証を務めたアニメ『ゴジラS.P』を、円城塔本人が小説化した作品である。
しかしながら、その内容は一般的な小説化作品ではなく、作中に登場するAI“ナラタケ”のあるブランチによる視点で語りなおされたものとなっている。
そのため、本作に対する言及は本来アニメ版とは異なるものとなるが、ここではアニメ版の内容にも言及し、『ゴジラS.P』という作品への総合的なメモを書いていくことにする。
アニメ版はともかく、小説版には(物理学的・数学的に)難しい内容はほとんど含まれておらず、他の円城塔作品と比較すると論理が極めて明瞭であり、学術的に難解な概念も存在しないので分かりやすい。
円城塔作品への入門には、結構向いている気がする
毛色が違う感じもするので、これが通常営業だと思うと面食らうだろうけど
『ゴジラS.P』を一言で表すと、“終わりは始まる前からわかっていたのに、それが終わりだと分からなかったお話”
あるいは、“終わりが終わりであることに気づくお話”
厳密には、時間閉曲面(Closed Timelike Curve, CTC)(特にゲーデル解)における物語の自然な構成による物語 ゲーデル解:円筒状の時空の側面を一周して同一世界点に帰着するような世界線を自然に構築すること(=時間方向に閉じた時空閉曲面)を許すアインシュタイン方程式の厳密解。 本作において、ペロ2はシヴァに入って後世の視点から物語を再構築している。これは司馬遼太郎パロじゃないかとの指摘がある。(Sより指摘) そんな感じの仄めかし?ツイートがあったりする