二面把握
概要
XI(sái) シリーズの共通テクニックとして「スリー」=「ダイスの3面見えていれば全ての面が確定する」はマニュアルでも説明があり、よく知られている しかし、 XI(sái) シリーズに登場するダイスには、いわゆる「鏡像」が存在しない性質がある(参考: ダイスの配色・配置) つまり、空間内で回転して重ね合わせられるダイスしか登場しない
(例)上に d-01.icon 、手前に d-02.icon が来るように置いたとき右面は常に d-03.icon であり、右面が d-04.icon であるダイスは登場しない
上の事実を突き詰めると、実は「ダイスのうち(隣接した)2面が見えていれば全ての面が確定する」という、より強力なことが言え、ダイス側面がよく見えない場合にはテクニックとして活用することができる
「見えている2面から残りの面を把握すること」をしばしば「二面把握」と呼ぶことがある(この記事でもそう呼ぶ)
注意点?
二面把握が可能という事実を理解するのはそれほど難しい話ではないが、実際に配置を覚え、特に実用できる速さで残りの目を判断できるようになることはかなり難しい(主観的意見ですが)
そのため、「二面把握」は最終手段的な高等テクニックと考え、これを使わずに済む範囲で良い転がし方を考えるというのでも十分ではないかと思う
XI(sái) シリーズに対してもう詰めるところが無くなったくらいで思い出すのがちょうどいいかも
2面で全ての面が確定する理由
実際に形の決まったダイスを回転させて置くことを考えると分かりやすいと思われる
例えば上面 d-01.icon と前面 d-02.icon が決まっていて、それに合わせて実際のダイスを置く場合、次のような手順になるはず
上面を d-01.icon になるようにダイスを置く
前面を d-02.icon にするため、上の面を保って回転させる
すると、 d-02.icon の面を前に回転させる段階でダイスの置き方は完全に確定するので、残りの面 d-03.icon d-04.icon d-05.icon d-06.icon の位置も同時に決まっていることになる
例
(セブンで分かる面は省略している)
上面が d-03.icon 、前面が d-06.icon → 右面は d-05.icon
上面が d-05.icon 、右面が d-01.icon → 前面は d-04.icon
前面が d-02.icon 、右面が d-06.icon → 上面は d-03.icon
覚え方の指針
二面把握をタイムリミテッドなどで実用できるようになるには、基本的にある程度暗記が必要と思われる
(パズルモードなどで必要な程度であれば、その都度具体的な立体を思い浮かべて回転しながら考えるなどでも良い)
暗記というのは、「上が d-03.icon 、手前が d-06.icon のとき、右は?」のような各項目を覚えるということ
ダイスの24通りの配置(上面6通り×側面4通り)について「前面が見えない場合」と「右面が見えない場合」のそれぞれを覚えることになる(上面を推測する機会はあまりないと思うので省略)
また、判断の大まかな順序として次の2通りがあるが、個人的には前者が扱いやすいと感じている(消したい目は頻繁に変わらないため)
「今消したい目」を先に思い浮かべておき、「その目がどこにあるか」を判断する方法
「見えていない目が何であるか」を先に判断し、その後「今消したい目」の位置を判断する方法
各項目の暗記方法としては、次の2つが挙げられる。以下これらについて説明する
d-02.icon や d-03.icon の向きを利用して覚える
目や色そのものから直接判断する
d-02.icon や d-03.icon の向きを利用して覚える
ダイスの目のうち、 d-02.icon や d-03.icon は 90度回転した際に模様が変わる性質を持っている(d-06.icon もそうだが暗記には役立たない)。これを利用すると、各面の位置関係が変わっても統一的に残りの目を判断できる場合がある
例: d-02.icon と d-03.icon が見えている場合に残りの面が d-01.icon か d-06.icon を判断したい場合
d-02.icon と d-03.icon の目の模様はちょうど「く」の字を書くように配置されているので、「く」の開いている側にある面が d-01.icon で、閉じている側にある面が d-06.icon 、のように覚えておくことができる
上面が d-02.icon 、手前の面が d-03.icon の場合→ 右面は開いている側にあたる面なので d-01.icon
上面が d-02.icon 、右面が d-03.icon の場合→ 手前の面は閉じている側にあたる面なので d-06.icon
https://scrapbox.io/files/685c509f53dc00f323af47c8.png
同様に「 d-02.icon と d-04.icon が見えている場合」「 d-03.icon と d-05.icon が見えている場合」 などにも適用できる(言葉での説明は難しいが)
(利点と欠点)
利点:「色や目そのものから直接覚える」より暗記量が減る。また後述の紛らわしいパターンの区別が不要
欠点:「 d-04.icon と d-05.icon が見えている」など d-02.icon や d-03.icon が1つも見えていない場合にはそもそも使えない。また側面がわずかにしか見えない場合も判断できないことがある
目や色そのものから直接判断する
d-02.icon や d-03.icon を利用できない場合、直接見えている目や色を頼りに覚えることになる
つまり「上面が d-04.icon 、前面が d-06.icon → 右面は d-02.icon 」などを丸暗記し、見えている目や色から残りの目を判断することになる
もちろんこれが可能なら最良の手段なのだが、次のような4パターンを正確に区別する必要があり、難易度は想像以上に高い
上面が d-04.icon 、前面が d-06.icon → 右面は d-02.icon
上面が d-04.icon 、右面が d-06.icon → 前面は d-05.icon
上面が d-06.icon 、前面が d-04.icon → 右面は d-05.icon
上面が d-06.icon 、右面が d-04.icon → 前面は d-02.icon
全体的なコツやヒント
完全に二面把握ができなくても、周囲のダイスと比較して側面が分かることもある
実戦での二面把握を身につけたい場合、初代 XI(sái) を遊ぶのがおすすめ。 JUMBO は消せるダイスが多く、頻繁に判断に迫られることがないため身につきにくいと思われる。 XIゴはダイスが丸くて側面が見えるので二面把握の練習にはあまり役に立たない。
その他
d-02.icon d-03.icon d-06.icon は90度回転すると目の位置が変わるため、たとえ1面しか見えていなくてもダイスの向きは2通りに絞られる(つまり一面把握が可能)。しかし2通りのどちらであるかは確定しないため、覚えても有用性は低い。
d-01.icon d-04.icon d-05.icon にも面の色にムラがあるため理論上一面把握ができるという可能性がある(?)