男はつらいよ お帰り寅さん
https://gyazo.com/8e7c6b67ceff937f5c51bedc74d18267
https://www.youtube.com/watch?v=-dL5OHWsW8w
小説家の満男(吉岡秀隆)は、中学三年生の娘と二人暮らし。最新著書の評判は良いが、
次回作の執筆にはいまいち乗り気になれないモヤモヤした日々。
なぜか夢の中には、初恋の人・イズミ(後藤久美子)が現れて悩みだす始末。
そんな時、妻の七回忌の法要で柴又の実家を訪れた満男は、毋・さくら(倍賞千恵子)、
父・博(前田吟)たちと昔話に花を咲かす。いつも自分の味方でいてくれた伯父・寅次郎(渥美清)との、
騒々しくて楽しかった日々。あの寅さんへの想いが、蘇る —
男はつらいよシリーズの最新作として2019年12月27日に公開 感想
素晴らしかった
映像再編集の総集編になってしまうかと心配していたが、そんなことはない
車寅次郎の甥っ子である諏訪満男を軸に、及川泉と過ごす数日間を、寅さんを思い出しながら進む
昔の映像も交えながら進むが、リマスタリングされた映像が綺麗なのでそこまで違和感がない
男はつらいよシリーズに出てくるようなシーンが随所にちりばめられている
ちょっとしたものにぶつかるような小ギャグとか
シリーズでたまーに出てくる誰も悪気のないどうしようもない辛さ、みたいなところもちょくちょく差し込まれている
朱美ちゃんがタコ社長っぽくなってるとか
源ちゃんが相変わらずうろちょろしてる感じとか鐘を突いたりとか
新作の「男はつらいよ」だと、明確に認識して楽しめた
舞台が2018年頃なので、見ていて違和感のない変化がきちんと盛り込まれている
柴又駅がICカード対応してる
さくらさんがスマホでスワイプする
満男くんがノートPCを使う
とらや(シリーズ40作以降はくるまや)の段差に手すりが設置されてる
↑これらが自然に違和感なく組み込まれているので、あの男はつらいよと地続きの世界だと感じられる
たくさんの名マドンナを振り返るシーンでは、涙が止まらなかった
懐かしさ
2020年に、まさかの新作を見られる感動
自分が男はつらいよシリーズを見ていた頃を思い出す
高校受験の頃、BSで心待ちに毎週見ていた
などなど
エンディングで渥美清の唄と口上が聞けたのは本当に良かった
自分にとって男はつらいよシリーズが心のスタビライザーになってると強く再確認した
個人的な感想としては泉ちゃんがUNHCR職員になってる点に、自分との繋がりを感じて嬉しかった 毎年末、主に寄附金控除めあてでUNHCRに寄附しているので
山田洋次監督が国民的映画の中で難民問題にフォーカスを当ててくれたことが嬉しい
寅さんと難民という違和感のありそうな組み合わせに、対比を感じた
車寅次郎は好きで放浪していて、柴又には帰る家もある
難民の人々は不本意に放浪せざるを得ない状況で、帰る家もない
二代目御前様が笹野高史だったのも良かった
笹野高史は男はつらいよシリーズを名脇役として彩り続けているので
映画館の様子が、いつもと違って昭和っぽかった
老人が多かった
スナック菓子をサクサク食べてる音が聞こえる
あちこちでボソボソと思わず話し始める声が聞こえる
冒頭でどっかの婆ちゃんが「満男だ・・・!」と言っててウケた
笑えるシーンではみんな笑ってる
これはこれで良いなと思った
2020年に「男はつらいよ」を見られて、本当に嬉しい
涙が出るぐらいに嬉しい
山田洋次監督にありがとうと言いたい
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