キャンベルの法則
どのような定量的な社会指標も、社会的意思決定に用いられると、その分だけ劣化圧力を受けやすくなり、追跡対象としていた社会的プロセスがゆがめられ劣化する傾向が強まる
キャンベルの法則(キャンベルのほうそく、Campbell's law)は、「どのような定量的な社会指標も、社会的意思決定に用いられると、その分だけ劣化圧力を受けやすくなり、追跡対象としていた社会的プロセスがゆがめられ劣化する傾向が強まる」(85頁)という法則で、調査方法論についてしばしば論文を著した心理学者・社会科学者のドナルド・T・キャンベル(英語版)によって規定された。同様の趣旨でキャンベルは次のようにも記している。 > 学習到達度試験は、「標準的な教育により一般的な能力の達成を目標とするという条件の下でなら」一般的な学習到達度の指標として有意義である可能性が高い。しかし試験結果そのものが教育の目標になると、教育レベルの指標としての意義を失い、好ましくない形で教育課程を劣化させる(もちろんこうした誤った取り扱いは、教育課程や入学試験における客観試験の採用をめぐって多く認められる)。 キャンベルの法則は、コブラ効果の一例と見ることもできる。このキャンベルの法則という社会科学的原理は、時にアメリカの学校教育において、成績が重要参考資料とされる試験(high-stakes testing)によりマイナスの成果がもたらされることを指摘する際に用いられる。具体的には、試験対策に特化した教育や、カンニングの横行という形態を取りうる。その一例がLearning-Disadvantage Gap(学習格差)という文書で指摘されている「The High-Stakes Education Rule」(試験成績を重視した教育によくあるパターン)である。 以下のツイートで知った
チームの病欠数が少ないことは、チームの健康状態を見るメトリクスになりますが、「今月の病欠数0」とかを目標にしてしまうとメトリクスとしては役に立たなくなります。キャンベルの法則と呼ばれていますね。よいKPIを見つけられたとしても、それを目標として使うべきかは、よく検討しましょう。