害虫駆除業者の話(電撃大賞応募作)
#秋山瑞人_未刊作品
情報源
著者インタビュー:秋山瑞人先生(Anima Solaris) 2003年1月
次は『E.G.Final』、と言いたいところなんですが色々あって微妙だったりします。他に可能性が高いのは『猫』の続編か、でなければ電撃ゲーム小説大賞の応募作をばちっと書き直すか。それ以外では、まだ仮のタイトルも決まっていないのですが、「犬がいっぱい出てくる話」を仕込み中です。
『SFが読みたい!(2004年版)』(早川書房、2004年) 新世代作家座談会「格闘する少女と、繊細な少年たち」
メディアワークスのほうでは次に何をやろうかなと思っていて。本当はホラーをやるはずだったんだけど、まだ煮詰まってないというか。実は電撃の新人賞に送った応募作というのがあるんですよ。締切に間に合ってなかったので、途中から選考から外されたといういわくつきの作品なんですが。それが編集さんの目にとまってデビューのきっかけになったんですけど、それをそろそろ蔵出しするかなと思って。[…]ネズミとゴキブリの話です。[…]犬をやったし猫もやったので、いよいよネズミとゴキブリに行こうかな。害虫駆除業者の話でSFですよ。(p.35)
/icons/hr.icon
概要
電撃ゲーム小説大賞に送ったものの、締切に間に合わなかったため、選考から外されたといういわくつきの作品。これが編集者の目にとまり、デビューのきっかけになった。
/icons/hr.icon
備考
秋山瑞人インタビュー(『活字倶楽部』 2001年春号)には、「電撃大賞への応募作」について、サイバーパンク風の匂いが強かったとしたうえで
「ネズミとゴキブリがラーメン屋で戦う」って話(p.59)
と述べている。
また、内容に関して、いくつか興味深い記述が2chの秋山瑞人スレにおいて見つかったので、参照しておく。
秋山瑞人・総合スレッド(その2) 858
「ラーメン屋の厨房で鼠とゴキブリが銀河の命運をかけてサイバーパンクする話」
秋山瑞人総合スレ13th 今度は、シナリオ13ですね 732
「鼠を使う、ゴキブリ退治人の姉弟の話」
以上から、「害虫駆除業者の話」が、「ラーメン屋を舞台に、鼠を使ってゴキブリを駆除する姉妹のサイバーパンクな話」であるということが分かる。
ちなみにこの電撃大賞応募作の原型が大学時代に書かれた同人小説の「BLACK MAZIC」。
卒業間際に、古橋氏が電撃ゲーム小説大賞の受賞からデビューすることを聞いて、「BLACK MAZIC」を投稿→入賞はできなかったものの、担当者の目に止まってデビューが決定
古橋秀之・秋山瑞人講演会(法政大学)に参加された方のブログ2007. 11. 04 - 棚からパルチャギより。
他の参加者によるレポートにも同様の記述あり。