ダウントン・アビーの登場人物ほか
自分の中でまとめるためのメモ。登場人物の名前と役職を調べるためにWiki見たら思いっきりネタバレ喰らう。
ダウントン・アビー ドラマの舞台にして物語の主人公ともいえるお屋敷。イングランド北部、ヨークシャーのダウントン村の大邸宅。元々は修道院 Abbeyとして造られました。
クローリー家 華やかな生活を贈る貴族の面々。物語の原動力。
ロバート・クローリー 第七代グランサム伯爵およびダウントン子爵。主人公のひとり。苦労人。家督人って大変。概ね正しい決断を下すが、決して完璧な人物ではないのがかえって物語を面白くしている。伝統的な考えに縛られがちで、貴族が衰退する時代の流れに振り回されることに。
コーラ・クローリー グランサム伯爵夫人およびダウントン子爵夫人。苦労人。持参金込みで政略結婚した人。でも幸せっぽい。
バイオレット・クローリー 先代グランサム伯爵夫人。したたかで気の強く、伝統を重んじるお婆さん。貴族意識の塊みたいな人だけど使用人の面倒見は良く、いろんな面がある。自分の母方の祖母がこんな性格だったのでリアリティある。過去は過去のままの主義。戦いの火ぶたが切られたらとことんやる人。百戦錬磨で手加減はしない。名言製造機。ダウントンアビーとは別の邸宅で暮らしている。
メアリー・クローリー クローリー家長女。苦労人。当時の制度上、財産贈与の対象になりそでならない可哀そうな人。遠縁のマシューと結婚すると相続問題が丸く収まるが…。
イーディス・クローリー 次女。遊び人のようでそうでもなく、時代が進むにつれて彼女なりの生き方が段々と芽生えてくるのが面白い。最初は長女とは不仲なのリアル。
シビル・クローリー 三女。いい人。上ふたりが濃すぎて影薄いように見えて意外と大胆。
マシュー・クローリー グランサム伯爵家の遠縁でNY育ち。タイタニック号が沈んで本来の相続人が亡くなったので家督と財産を継ぐことになった人。主人公のひとり。弁護業との兼業で家を取り仕切る見習い段階。曽曽おじいさんが三代目伯爵の息子でマシュー本人も貴族名鑑に載っている。
イザベル・クローリー マシューの母親。医療知識の豊富な看護師。快活で社交的、バイオレットにも引けを取らない気の強さを併せ持つ素敵な人。
ファラオ イシス ティオ OPでおなじみの愛犬。とくに話に絡まないが、ファラオとイシスは劇中で代替わりしている。S1の5話では飼い猫が出てくる。
使用人 華やかな表舞台の裏で活躍するのが使用人たち。彼、彼女らの群像劇もまた見どころのドラマです。
執事 チャーリー・カーソン 絵に描いたような執事。のように見えて面白い過去がある人。
伯爵付従者 ジョン・ベイツ 主人公のひとり。右脚の悪い人。ロバートの戦友で元従者、ふたりは固い絆で結ばれているみたい。妻帯者。
伯爵夫人付侍女 サラ・オブライエン やなやつ!S2で人の心をやや取り戻す。夫人の髪を整えるのが得意。
第一下僕 トーマス・バロー やなやつ!S2の第一次世界大戦や諸々で現実を突きつけられる。187cm。
家政婦長 エルシー・ヒューズ 確かちょっとしたロマンスがある人。
メイド長 アンナ・スミス 苦労人。現実のメイドのお仕事って大変。
料理長 ベリル・パットモア 口が悪くていい性格してる。このドラマの清涼剤。
料理人手伝い デイジー なんかモテる人。意外と癖が強いぞ。
第二下僕 ウィリアム・メイソン いい人。Wikipediaですっごいネタバレ喰らう。
マシュー付従者、使用人 モールズリーさん ちょっと影薄い。オチ担当の人。
メイド グウェン メイドで終わりたくない人。その気持ちわかる。
運転手 トーマス アイルランド人、社会主義者の人。制服姿がかっこいい。途中からナイトの称号持ち?
メイド エセル・パークス S2の新人メイド。Wikipediaでネタバレ喰らう。
伯爵付従者(使用人?) ラング S2に出てくる人。戦傷後に除隊、クローリー家に仕える。
メイド ジェーン S2の新人メイド。戦争で夫を失くす。10代前半のひとり息子フレディがいる。
下僕 アルフレッド S3から。オブライエンの甥っ子、下僕にしては背が高すぎる人。元ホテルマン。
下僕 ジェームス(ジミー) S3から。ブロンドの自信家。トーマスに目を付けられる。
料理人手伝い アイビー S3から。何故かモテる人。
メイド バクスターさん トーマスの推薦で雇われたメイド。S5あたりから。
その他
クラークソン医師 たまに出てくるダウントン病院の人と思いきや全編通しでよくお世話になる。
ジャーヴィスさん たまに出てくる人。領地の管理人,。役職としてはスチュアードに相当?
ヴェラ S2に出てくるベイツの妻。まーた癖が強くてひと波乱ありそうだ。
ストレランさん たまに出てくる人。イーディスの友人。
ラヴィニア 癖のない人。ちょっと面白みに欠けるけど正実。
リチャード・カーライル サー。資産家。やな感じ。ハクスビーの邸宅の所有者。この役者どっかで見たことあると思って調べたらゲーム・オブ・スローンズのジョラー・モーモントだ。そちらでは忠誠心の厚い没落騎士を演じている。
ロザムンド・ペインズウィック夫人 バイオレットの娘、ロバートの妹。クローリー家の集会で時々出てくる。
マーサ・レヴィントン夫人 S3に登場、コーラのお母さまで快活なアメリカ人。バイオレットすら圧倒するパワー持ち。初登場時からなんかもう好き。資産家。
タクトンさん S3から。屋敷に食材を卸している人。
ローズ クローリー家の親戚。クローリー家預かりに。
グリック氏 芸人。忘れた頃に再登場。
マイケル・グレッグソン 雑誌編集者。
ブリッカーさん 画商。ちょっとだけ変人。自分を抑えられない人。
リチャード・グレイ 男爵。マートン卿。
ラリー・グレイ ゲス。2回夕食に招かれて2回追い出される凄い人。マートン卿の息子。
ポッターさん バイオレットの執事。吹き替えの声が面白い。デンカーとはライバル。
デンカー バイオレットの家政婦長。ちょっとやな人。ポッターとは運命共同体。ヘロデを惑わすサロメのつもり。
大臣 妻の兄が偽エチオピア皇帝事件を起こした人、ホレス・ド・ヴィアー・コール。
ピーター・ヘクサム侯爵 大貴族。バーティ・ペラムという農地管理人を従えている。
ヘンリー・タルボット レースドライバー。良家のお坊ちゃんだが継承順位は低いので爵位は継げない。
歴史上のイベント
1912 タイタニック号沈没 S1開始 相続人の危機
1914 第一次世界大戦開戦 S2開始 大戦の危機
1918 第一次世界大戦終戦
1918 スペインかぜの流行
1919 アイルランド独立戦争 S3開始 お屋敷の危機
1920 チャールズ・ポンジの投資詐欺 一瞬だけ言及される
1920 ティーポットドーム事件 アメリカの親戚が巻き込まれる
1921 ナチスの雛形がドイツに誕生
1922 ジョージ五世によるラジオを通した初の英国王のスピーチ
1924 初の労働党政権
1925 人件費の高騰による使用人の削減。美術品の競売へ。時代の流れには逆らえない。S6開始。
1927 国王夫妻がお屋敷に来るぞ!映画版第一作目
1928 お屋敷の修繕費を集めるために映画を撮ります。映画版第二作目
1930 お屋敷の財政難が深刻化。映画版第三作目
感想
豪華なメロドラマ!貴族たちの栄枯盛衰を描いた穏やかなお話かと思ったら恋愛絡みの展開が予想より激しくて困惑気味に観てます。楽しい。基本は正しくメロドラマのライン。でも上品で楽しいようでメロドラマ!望まない婚姻と互いに思いつつも結ばれない運命!貴族と従者との許されない恋愛要素!結ばれても山あり谷ありの波乱万丈!やっぱり絶対メロドラマだよこれ。
正直な感想。S3までは楽しいけどそれより先はちょっと好み分かれそう。ちょくちょく楽しいエピソードが挟まれるが、それでも話のベースが深刻すぎやしないかと。メロドラマすぎるというか、複雑な悲劇の繰り返しというか。役者との契約の都合での強引な展開もあるなと冷静な目で見てしまう。それでもなんだかんだで見続けているので面白いです。伏線の回収が綺麗で、話のちょっとした描写が後々の物語の重要なキーになることも。S5のラストはすてき。劇中のセリフいわく、障害はあっても運さえあれば幸せになれる。それがイギリス式のハッピーエンド。世の中が変わっていくように、ダウントン・アビーも変わっていくのです。
衣装がとてもクラシック。スーツ類は今見ても美麗。英国でのスーツは3ピース・3ボタンの時代であり、ラペルのデザインなどが現代風になる過渡期への細かい描写が見られます。3つ~4つボタンのジャケットでも上ボタンだけ留めるのを頻繁に目にして気になるが、当時はこれが普通なのだろうか。当時の流行、懐中時計を見せるため、乗馬の習慣の名残との説がありました。単純に仕立てた頃より太ったからという説が好き。
貴族も使用人も皆スタイルいい!俳優だから当然ですね。当時の平均身長は男性170cm、女性160cmほど。現代の日本と同じくらいです。貴族と平民とでは差はあるのでしょうか?
ロバートのグランサム伯爵およびダウントン子爵について
ちょっと混乱したので調べたところ、上位の貴族には現在の地位より下位の称号を別に持つことがあるみたいです。
使用人の階級について
バトラー 執事。階下の中で一番偉い男性。男性使用人の取り仕切り、相談役。
スチュワード 執事と訳される上級職。土地、領地の管理など。
アンダーバトラー 副執事 執事の補佐など。雑用はしない。上級貴族がお屋敷のステータスのために採用していた。
バレット valetまたはvarlet 従者。家督人に直に仕える人。身辺の世話、服の着付けや整理など。
ハウスキーパー 家政婦長。階下で一番偉い女性。女性の使用人の取り仕切り。使用人の相談役。
レディメイド 既婚女性のみに仕えるメイド。服の着付けや髪の手入れ、身の回りのお世話。
フットマン 下僕または従僕。男性の家事使用人、召使。料理を提供したり色々する人。
ハウスメイド 家の清掃取り仕切りなど。
コック 料理人 キッチンでは一番偉い人。屋敷全体の胃袋を握ってていないと真剣に困る人。
アシスタントコック 副料理人。料理人の補佐など。
キッチンメイド キッチン周りの雑用担当。料理はしない。
メイド 普通のメイド。ダウントンアビーには役名のある普通のメイドはいなかったはず。
ショーファー お抱え運転手。運転と整備など。1910年代から移動に自動車を取り入れるのが貴族のすごさ。
執事補佐 副執事とは違う役職。下僕、従者、運転など。アシスタントバトラー?
ナニー nanny 乳母。子育てに対して強い権限を持つ。彼女がダメと言ったらダメです。
ガヴァネス governess 女性の家庭教師。劇中未登場。
ガーデナー 庭師。劇中未登場。ダウントンアビーほどの大邸宅ならまずいるはず。
基本的は男性主人にはバトラーを通して男性の使用人が、女性主人にはハウスキーパーを通じて女性使用人が仕えていた。
運転手と乳母は執事と家政婦長の管轄外なので、食卓は別。
執事のカーソンさんが働き始めた頃は下僕が6人、ハウスメイドが6人の大所帯でしたが、S6開始時点の1925年でそれぞれ2人に減少してキッチンの人手も足りない様子。人件費は戦争前の3倍に。世知辛いです。
イングランド北部、ヨークシャーのダウントン村について
架空の舞台ですが、オックスフォード州コッツウォルズのバンプトン村がモデル。こんな場所。
https://maps.app.goo.gl/fp5hadE79Ft58woN9
お屋敷のロケ地 ハイクレア・カースル
https://maps.app.goo.gl/xycX5M2R1MLZeuez9
バイオレットの日本の根付
貴重な日本要素。持ち主のバイオレットはジャポニスム直撃世代でしょうか。
カーソンのワインのろ過
謎の器具を使ってワインをデカンタに移し替えるカーソンが度々出てきます。これはワインボトルの沈殿物を除去している執事の大切なお仕事です。他にも銀食器の手入れをカーソンが直接行うときがあります。下僕にやらせては?と思いますが、ワインと銀食器の管理は英国執事の特権なので大切な描写です。
当時の徴税
貴族といえども時代の変化と徴税からは逃れられません。英国では1910年代末ごろから貴族への税制優遇がなくなりはじめます。所得税は6%から一気に30%へ跳ねあがり、最大50%に!相続税は現代と同水準の最高40%に。これには多くの貴族の頭を悩ませることになります。ダウントンアビーはちょうどその頃のお話。
当時の相続
ちょっと頭が痛い話。当時は長子相続が一般的で、兄弟姉妹間で財産を平等に分配するのは割と最近のシステムです。特に貴族では土地と財産を分割すると力が弱まるため、最初の子供で特に長男の総取りが基本。階級も一子相続が基本で、後の子供は男なら長子のスペアでまあ、家の恥にならない程度の教育を受けて軍人か研究職か医者か聖職者コースか、女性なら他の家へお嫁にという扱いでした。有名な例だとシャーロック・ホームズは貴族か比類する名家の出だけど次男なので階級のない庶民扱い、兄のマイクロフトは政府の要職に就いて有力者というのをイメージするとわかりやすいかと。長子相続が基本で後はスペア扱いは日本のお家でもあまり変わりませんね。相続問題はあまり他人事ではないので頭が痛くなります。そうそう、モンゴル騎馬民族での末子相続という考えも調べてみると面白いですよ!
当時の流行、時代の移り変わり
度々挟まれる細かい小物から当時の流行がわかります。髪型、ドレスの移り変わりなど。自動車をはじめとして電話、冷蔵庫や蓄音機、ラジオにヘアドライヤーの導入などの当時の最新技術を戸惑いながらも率先して導入し、いつの間にか生活の一部として受け入れる描写が楽しいです。紳士方の狩猟や、ご婦人方が暇つぶしに遊ぶトランプやジグソーパズルも見どころの一部。
同居について
当時のカトリックorプロテスタント事情として、二世帯の家族が同じ屋根の下で暮らすのはタブー。なので結婚後はお屋敷から離れて暮らしたり、使用人の場合は別の住居を設けたりします。この辺りの事情は映画「明日は来らず」が詳しいです。両親夫婦のどちらかが亡くなっている場合に、残された側を子供の家庭が受け入れる、というのは大丈夫です。
ヨークシャーからロンドンまで何時間?
100年前だとおおよそ片道4時間半という説があります。
イギリスの階級
貴族と庶民の間には士族 Gentryという爵位のない中上流階級があります。準男爵、騎士号、土地所有者、準富裕層などです。
なぜ貴族は衰退したか
これについては複雑な要因が絡んでいます。血統主義から能力主義への変貌、庶民の教育水準の高まり、大戦での家督人の損失、スペイン風邪での人口減少など。それまでは貴族、つまり富裕層だけに高度教育の門戸が開かれており、要職に付くには貴族の家系が有利、というよりも当然という考えが一般的でしたが、庶民の教育水準が高まるにつれて要職への代替が進みました。また、軍事面でもそれまでは士官(高級職、兵隊の指揮を取る人間)は貴族が基本でしたが、大戦の激化に伴い庶民からも士官を募る必要が出てきました。大戦とスペイン風邪により国家のパワーを支える人口が減り、優秀な人間を血統や家柄の中からいちいち選ぶ、などという悠長な考えは捨てざるを得ない局面にも立たされます。こうしてそれまで貴族の役割だった高度な職業の席に庶民が割り込むようになり、様々な面、特に政治面でも強い力を発言権を持ち始めます。力を持った庶民からは、貴族が優遇されている現状は是正すべきという声が出てきます。税制面も庶民も貴族も平等に、という流れです。
付け加えると、WW1より昔の戦争では敵の貴族の士官は危害を加えずに捕虜にする、という戦場での暗黙のルールがありました。単純に貴族は金持ちなので、捕虜交換の際に多額の金銭を受け取れる可能性が出てきますし、貴族同士の捕虜交換にも使えます。また、指揮をする人間を撃ってしまうと部下に撤退命令を出す人間が消えてしまい、散り散りになった兵士が思い思いのままに逃亡して暴徒となり、現地で略奪を行う迷惑な存在になるためです。それよりかは敵の貴族には生きてもらって纏まって撤退してくれた方が、攻撃する側からもありがたかった事情があります。ところがWW1の時期になるともうそんなことは言っていられません。銃の進化で弾が非常に遠くまで届くようになり、機関銃、進化した砲弾、鉄条網、煙幕の出現で、士官以外を選んで攻撃などという状況ではなくなります。動いているものは先に撃たないと、こちらが撃たれるからです。砲弾と銃弾が飛び交う戦場では、より好んで捕虜を取る余裕もありません。そして国家の総力戦になり泥沼の泥沼の先に、むしろ貴族である士官を優先して狙った方が敵の国家にダメージを与えらえるのでは?という考えに至ります。士官が優先して狙われるようになるともうメチャクチャです。戦場にロマンがあると言われた時代は、こうして終わりを告げましたました。戦争に巻き込まれた庶民にとっては知ったこっちゃないでしょうけど。
お屋敷 クローリー家お抱えのお屋敷はダウントン・アビーだけではありません。
クローリーハウス ダウントン村にある邸宅。ダウントン・アビーとは比べ物にならないが、それでも豪邸。
グランサムハウス ロンドンにある邸宅。維持費が馬鹿にならない。ロバートのお気に入り。
ダワーハウス ダウントン村のコテージ。バイオレットの住居。ガーデンに力を入れている。
ダウントン・プレイス 仮の名前。ヨークシャー州エリホルムにある邸宅。