Windows10でのファイル共有の手順
Windows上のフォルダにLAN内の他の端末からアクセスできるようにする手順のまとめ。
共有の有効/無効は「ネットワークと共有センター」で簡単に切り替えられる。
Windows 10 Education 20H2で試した。
事前の準備
SMB1.0の設定は飛ばしてもいいが、他は必ずやっておく。
ローカルIPアドレスの固定
最終的に他の端末からアクセスする際に、ローカルIPアドレスがころころ変わると面倒なので固定する。
ルーターの設定ページにアクセスし、DHCPの固定割当の設定などでサーバーとなるWindows機のIPを手動で割り振る。
以下では 192.168.11.2 を割り当てた体で話を進める。
ネットワークのプロファイルと共有の設定を変更する
フォルダをLAN内限定で公開するために、接続しているWi-Fiの「ネットワーク プロファイル」を「プライベート」にする。
タスクバーの通知領域からWi-Fiの一覧を出し、接続しているWi-Fiの「プロパティ」を押すと設定できる。
接続しているWi-Fiは Win + R からの ms-settings:network-status でも分かる。
また「ネットワークと共有センター」の「共有の詳細設定の変更」から「プライベート」を展開し、「ネットワーク探索を無効にする」と「ファイルとプリンタの共有を有効にする」を選択する。
念のため「ゲストまたはパブリック」では両方とも無効を選択し、「すべてのネットワーク」では「パブリック フォルダの共有を無効にする」を選択する。
このとき「パスワード保護共有を有効にする」も選択して、「変更の保存」を押す。
「ネットワークと共有センター」は Win + R からの control /name Microsoft.NetworkAndSharingCenter で出る。
「ネットワークと共有センター」は共有の状態を切り替える際に今後も使うので、ショートカットを作っておくとよい。
SMB1.0を有効にする
クライアントとなるアプリケーション、SMB1.0でしか接続できない場合がある。
しかしながらSMB1.0は非推奨な古いプロトコルであり、Windows10ではデフォルトで無効になっている場合がある。
SMB1.0を使う場合は、「Windows の機能の有効化または無効化」から「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」の「SMB 1.0/CIFS サーバー」にチェックを入れ、再起動する。
「Windows の機能の有効化または無効化」は Win + R からの optionalfeatures で出る。
ファイルを共有する
グループまでは作らないが、おおよそ以下のような流れで進める。
接続用のローカルアカウントを作る
「家族とその他ユーザー」から「その他ユーザーをこの PC に追加」を押す。
「家族とその他ユーザー」は Win + R からの ms-settings:otherusers で出る。
「このユーザーのサインイン情報がありません」から「Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」に進み、秘密の質問はどうでもいいので適当に入力して接続用のローカルアカウントを作る。
ここでは share というユーザーを作った体で話を進める。
ちなみに share をサインイン画面などで非表示にしたい場合は、cmd を管理者権限で起動し以下を実行すればよい。
code:cmd
reg add "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon\SpecialAccounts\UserList" /v share /t REG_DWORD /d 0 /f
ファイルを共有する
共有したいフォルダの「プロパティ」を開き、「共有」から「詳細な共有」を開く。
「このフォルダを共有する」にチェックを入れ「アクセス許可」を開く。
「Everyone」を「削除」し、「追加」を押して share と入力し「名前の確認」を押して「OK」を押す。
「アクセス許可」を適当に設定し、これまで開いてきた画面を「適用」を押して順に閉じていく。
これでLAN内の他の端末から、ユーザー名 share で 192.168.11.2/<共有名> にアクセスできるようになるはず。
共有の設定でやったように、「ファイルとプリンタの共有を無効にする」を選択すれば共有を無効にできる。
一時的に接続した外付けのドライブ内のファイルなども共有でき、この場合も共有の設定は一度だけでよい。
2021/04/25 追記
%USERPROFILE% 以下のフォルダを共有する場合は、共有のアクセス許可とは別に通常のアクセス許可も必要になる。
通常のアクセス許可は、「プロパティ」の「セキュリティ」タブの「編集」から付与できる。
2022/10/02 追記
権限周りの設定で困ったら、そのディレクトリに移動し takeown /F * /R /A と icacls * /T /grant Administrators:F をやる。
SSD の電源が勝手に切れて困る場合は、「デバイスマネージャー」を開いて「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」の「USB 大容量記憶装置」の「プロパティ」を開き、「電源の管理」タブから省電力オプションをいじる。