自然数とは何か
ものの数を数えるとき、表現の仕方はいろいろだが、私たちは順序をつけて考えている。
一、二、三、四、・・・
one、two、three、four、・・・
ein、zwei、drei、vier、・・・
un、deux、trois、quatre、・・・
順序をつけてものの数を数えるということは、たとえば、リンゴ 3 個と鉛筆 3 本は全く異なるものなのに、同じ「3」という言葉でひとくくりにする、ということである。これは、ものに備わった「数」という点以外のあらゆる個性を捨て去ることに他ならない。
注
愛着ある飼い猫のように、その個性が重要な場合には、数を数えることに意味は無い。 しかし、100 匹の羊を放牧するときのように、ある程度心理的距離のあるものを管理する場合には、数を数えることには大きな意味がある。数を数えておかないと、夕刻、羊を小屋にしまうとき、迷子の羊がいてもわからなくなってしまう。
ものの数を数える行為によって生まれる数、1、2、3、⋯ を自然数 (natural number)という。 1, 2, 3, ⋯ のような数
自然数の例
1, 3, 42, 100, 23789
自然数ではない例
2/3 , −3