厚生労働大臣記者会見(2020年2月25日)
冒頭発表
これの扱いは?
動画
https://www.youtube.com/watch?v=yRjXXgDuji4
『現在国内の複数の地域で感染経路が明らかでない患者が散発的に発生し、小規模な患者の集団が把握されています。まさに今が今後の国内での健康被害を最小限に抑える上で極めて重要な時期であります』
『一つの患者の集団が、次の集団を生み出すことを防止する。患者の増加のスピードを可能な限り抑制するとともに今後の患者の増大に備え、重傷化対策を中心とした医療提供体制などの整備を進めてまいります』
『多くの事例では、感染者は周囲の人にほとんど感染させていないとされています。しかし、一部には、特定の人から多くの人に感染が拡大したと疑われる事例があります。また、閉鎖空間において、近距離で多くの人と会話をするなどの一定の環境の下では、咳やくしゃみなどがなくても感染を拡大させるリスクがあるとされています』
書き起こし全文
本日政府対策本部が開催されました。昨日の専門家会合での議論を踏まえ、新型コロナウイルス感染症対策の基本方針をとりまとめました。現在国内の複数の地域で感染経路が明らかでない患者が散発的に発生し、小規模な患者の集団が把握されています。まさに今が今後の国内での健康被害を最小限に抑える上で極めて重要な時期であります。一つの患者の集団が、次の集団を生み出すことを防止する。患者の増加のスピードを可能な限り抑制するとともに今後の患者の増大に備え、重傷化対策を中心とした医療提供体制などの整備を進めてまいります。この基本方針は、国や地方自治体、医療関係者、事業者、そして国民の皆様が一丸となってこの新型コロナウイルスに立ち向かっていくための基本方針であります。多くの事例では、感染者は周囲の人にほとんど感染させていないとされています。しかし、一部には、特定の人から多くの人に感染が拡大したと疑われる事例があります。また、閉鎖空間において、近距離で多くの人と会話をするなどの一定の環境の下では、咳やくしゃみなどがなくても感染を拡大させるリスクがあるとされています。国民の皆様にはこの新型の特徴を踏まえて、以下のお願いをしたいと思います。一つは、感染の不安から、適切な相談を行わずに医療機関を受診することがないようにしていただきたいということであります。もう一つは、先ほど申し上げたような、感染しやすい環境に行くことを避けていただきたいということであります。また、手洗い、咳エチケットなどを徹底し、風邪の症状があれば、外出を控えていただきたいと思います。やむを得ず外出をされる場合には、必ずマスクを着用していただくようお願いいたします。これには休暇の取得、時差出勤、テレワークなどについて企業や団体の協力も必要であります。これまで全国一律でのイベントの自粛要請を行うことはないと申し上げてまいりましたが、今後は患者の集団が確認された地域などでは、関係する施設やイベントなどの自粛を検討していただくこともお願いしてまいります。国は、患者の集団が発生している実態に最大限の支援を行ってまいります。本日、北海道知事からの要請を受け、感染症の専門家の対策チームを現地に派遣いたしました。関係省庁と連絡しながら地域の感染拡大の防止を支援してまいります。この基本方針では、今講じている施策、そして、今後の状況の進展を見据えて講じていくべき施策を総合的に整理をいたしました。感染症対策では、あらゆる事態を想定しながら、対策を講じていくことが、重要であります。引き続き、先手先手の対応を進めていきたいと考えております。最後に改めて申し上げたいと思います。まさに今が、今後の国内での健康被害を最小限に抑えるため、極めて重要な時期であります。どうか国民の皆様方の協力を重ねてお願いをしたいと思います。