報道1930(2020年7月28日)
保坂区長の発言についての番組公式動画
https://www.youtube.com/watch?v=Xyip48IRefs
以下、この動画の書き起こし。
(キャスター)
今日ですね、中継を結んでいただいている世田谷区の保坂区長はですね、まさにこの、今まだ案の段階ですが、検査方針の大転換をしたいという風な試みを持っていらっしゃるということで、今日ぜひ中継をということでお願いいたしました。ちょっと、この言葉をまず見ておきましょう。保坂さんです。(保坂区長の発言が載ったテロップを示す)
国と都の方針を待ちながら対策を考えるのでは遅すぎると——これは感染防止対策という事でしょう——納得のいく具体策も出てこない。それならば世田谷区として独自の対策を考えるしかない、という風に、我々のスタッフが事前に伺った時に、こう仰ったそうです。保坂さん、いかがでしょう。その心はどういうことですか。
(保坂区長)
Go To トラベルもそうですし、布マスクはどうかと、今その議論をしてる時なのかっていうことですよね。先ほどの名古屋の例もそういうことがないように我々努力してきたわけですね。
で、実は世田谷区でも2ルートありまして、保健所が中心になってやる行政検体と、それから地元医師会、世田谷区医師会が中心になってPCR検査センターを運営してます。昨日は303の検査をしました。検査要請した今日の発表は21で、東京都とだいたい比例をしていますけれども、原則、相談があったら、あるいはクリニックで診療を受けたらその日のうちに検査、そういうことでなんとかやっています。ただ、保健所のほうで、濃厚接触者といっても100人単位になる場合がありますよね。そこにPCR検査を全部かけるということになると 、やや、その日に間に合わずに翌日になるケースもありますけれども。そこまで検査体制を作ってきたんですが、この今の勢いを見ますとですね、もうこれも間に合わないという危機感を持ってます。これは1桁2桁上げていかなければ もう、これ、どうにもならないと。
世界の国の中で日本というのは、もう後ろから数えた方がいいくらいですよね、検査をしていないという意味では。PCR検査をしないということで、こんなに意地を張っているというか、結果として政策が転換しない国も本当珍しいわけで。
何が原因かと議論してる暇があれば、そこはもう大胆に踏み出そうと思ってます。
(キャスター)
なるほど。検査の内容はこれから伺いたいのですけど、まず前提として、世田谷区の数字だけを押さえておきましょうか。世田谷区の日毎の感染者は大体、東京と同じような感じの波になっていて、今回の波の中で多い時は35人に届くかどうかという勢いであります。そして年代別の感染者推移数で言うと、やはり若い方が増えているということなんですね? 保坂さん?
(保坂区長)
はい、そうですね 。やはり若いかたが増えていたんですが、もうそろそろ、その若いかたが家族に移していく。あるいは仕事場でたとえば介護施設で感染を広げる、あるいは学校や養護施設(?)で感染を拡げるという、そこに段々入ってきているなという危機感を持っています、はい。
(キャスター)
つまり、じゃあ、若い人ーー
(保坂区長)
若い人だけの問題ではもうないです。
(キャスター)
なるほどね。あとは、無症状者のかたの問題がよく出ます。そこもやはり検査で何とか捉えなきゃという思いもお有りだということでしょうか?
(保坂区長)
そうですね、これまでは感染しているかどうか相当疑わしいっていうところで、絞りに絞ってPCRをやっていた訳ですけれども、ここは今は相当幅広にですね、クリニックで、ちょっと熱があって具合が悪いんだ、ひょっとしたらといえば、大体検査を受けてもらってますが、もっと拡げてですね、たとえば、これから先、保育園の保育士さんはどうだろうか。介護、これはみんな、要するに身体を触らないわけにいかない仕事ですよね。医療スタッフもそうかもしれない。というところで、たとえば定期的にPCR検査を打っていく。ニューヨークでも、いつでも誰でも検査を受けられると。で、たとえば、美容師さんなんかが2週間に1回受けるという社会的な検査をやられてますよね。
ですから、今のこの状態だと「毎日何人になりました」と。まあ、これは危機感は伝わるわけですけれども、行政あるいは国や社会の1つのコントロールの出口としてですね、思い切って検査拡大しようじゃないかと。もうそれしかないと。
今日の新聞の投書に「Go To PCR だ」という投書がありました。あれだけのキャンペーンの予算の一部でも、そこに傾ければですね。たとえば千人分とかいっぺんにオートでやる検査機器も出てきていますよね。そこに、たとえば6人、7人、8人の検体を入れて一緒に検査をすれば、7千人、8千人という検査ができる訳ですよね。そういう方式をやって、まさに小池さんも仰ってましたが、本当に危なくなってきている地域は、もう、ローラーをかけるように検査をすることも選択するべきだし、まだ世田谷区はそこまで行ってませんけれども、社会的に必ず必要な仕事であって、感染をコントロールしてやっていけるような安心材料、働く条件としてですね、社会的検査っていうことを真剣に考えようと思ってますよ。