院生が学校実習先でいい感じの『学び合い』授業を展開していてうれしくなる
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こういう時は不安半分,楽しみ半分です。
結果,久しぶりにいい感じの『学び合い』授業を見せてもらったなぁと嬉しくなって帰ってきました。
もちろん,(『学び合い』とか関係なく)授業は青天井ですから,いくらでも「よりよいもの」を目指したくなりますし,目指すべきかもしれません。
でもですね,
学級全員が、一人ひとり本時の目標に本気で取り組もうとしていること
(細かいところではヒエラルキー等が存在するのでしょうが)学級全員,一人ひとりの関係性が良いこと
この2つが1時間の授業で見ることができました。
これだけで,授業者も学習者も気持ちよく『学び合い』授業を進めていくことができます。
あとは,『学び合い』の質を高めていくことに注力していけばよいです。
……と,このように書くと,『学び合い』の授業には順序性があって,上の2つ(「全員が目標に本気で取り組む」と「一人ひとりの関係性が良い」)ができて,やっと,『学び合い』授業に取り組めるのだと解釈する方がいます。
いえいえそんなことはありません。
これって,同時に行っていくものです。
『学び合い』の授業を経験,体験していく中で,上の2つ(「全員が目標に本気で取り組む」と「一人ひとりの関係性が良い」)に迫っていくことができます。
もちろん,授業外での活動も,この授業と同様の仕組みにしていくことで教師の授業観がその授業だけでなく学級経営観,ひいては学校教育観に矛盾なくつながっていることを感じた子どもたちは,またそれが授業の中での『学び合い』にスムーズにというか当たり前の姿として返ってきます。これが『学び合い』の仕組みというか,サイクルです。
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さてさて,院生は学級担任ではありませんから,自分が与えられた「授業」だけで勝負するしかありません。
それでも,これだけのことができているのだから素晴らしいなぁと思ってフィードバックしました。
最初のインストラクションでも,落ち着いて,声量もよく,リズムとテンポもいい感じで,なにより堂々としている様はすばらしいです。
また,最初はすぐに「先生,先生……」と頼りに来るばかりの子どもたちを,どうにかして子どもたち同士での関わりに方向づけするようにしていくかといった四苦八苦した具体的な話をも聞きました。ちゃんと自分の頭で考えて苦労して工夫しています。
算数の授業数時間だけでこれだけのことができるのです。
もともとの担任の先生の学級経営がよいのでしょう。
そういう土台で授業を行わせてくださった担任の先生,学校に感謝です。
くわえて,院生が考えた授業をさせてくださった担任の先生,学校に感謝です。
今後は
インストラクションをもっともっと磨いていくこと
学習者同士の関わりの中でどのようにしたらもっと効果的に効率的に「わかる」「できる」が発生していくのかという仕組みを学習者とともに発見し,共有していくかということ
学習者へのフィードバックを工夫することでエンジンの回転をよりよくしていくこと
あたりがポイントかなぁと思いました。
実践させてもらう時間は残り少ないようなので,あまり欲張らずに,「これっ!」というものを一つ決めて取り組んでほしいと思います。
ナイスチャレンジ!!