読書感想「真夏の方程式」
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購入:2013年9月10日 720円
読了:2013年11月9日
ふと、部屋にこの本があることに気づく。
気分転換。
いろんなやり方があるが、この本を読めば完璧に気分転換になる。ラッキー!
震災の年。東野圭吾さんに救われたわたしは、東野圭吾さんの本、全てを読むことを自分のめあての一つにしてるが読み始めると止まらなくなるので、セーブしてるところがある。
今年、2冊目だ。
年々、トリックやしかけの部分よりも(といっても、この部分も手を抜かず第一級なのだが)、人間の性(さが)や情、血と血のつながり、愛憎、など、簡単に人間がコントロールできない部分に焦点を当てて丁寧に書き込んでいる。
今回も、そう。自分のことに絡ませても、いろいろと感じることがあった。
重要な位置にいる、少年。彼は、小学5年生。私の息子と同い年であり、わたしが担任する子どもたちと同い年。
東野圭吾さんだから、この少年の心の動きも書いている。この少年の背景はなんら特殊ではなく、今時の子ども。それを丁寧に描きこんでいる。、だからこそ気になるのが、息子。目の前の息子がこんなにもちゃんと物事を考えているのだろうかということ。なんだか、言動が幼すぎて、がっかりしちゃうことが多いんだけどな。
担任する子どもたちと比べてもまだまだ子どもっぽい。ただ、比較するものではないし、比較されたらたまらなくいやだろうなと思って本人の前では言わないようにしてる。
この東野圭吾さん描く少年の心情は、今の子どもたちの一般なのだろうか。気になる。途中、算数の宿題と称し、円の面積や多角形の内角の和を求める場面がある。確かに似たようなことを今やっていて(当たり前かもしれないが)ちゃんとリサーチしてる東野圭吾さんに感激。
また、わたしは物事の考え方、特に、人づきあいや会話がガリレオこと湯川学さんに似てる。
一足先にこの本を読んでた妻に聞いてみた。
「湯川博士のような、語り方、考え方、わたしに似てるよね。」
「そう、理屈っぽくて、話が続かなくて腹立つ。」
湯川学と全てが重なるわけではないだろうが、話していて自分が理屈っぽいことはわかる。相手に自分の言いたいことをなるべく正確に伝えようとしたいと思う。その結果、一つ一つに説明が入り、相手には理屈っぽく感じられてしまう。
また、自分が話したいこと、聞きたいことくらいだけの話をしたいと思う。だから、(私からの視点なのだが)、本題とは別段関係ない話や、雑談、時間を過ごすだけの話は特別しなくていいというか、したくないとわたしは思ってしまう。
だから、別に自分から本当に用事あるとき以外は誰かに話しかけることはしない。また、本題以外の話を続けようと思わない。これ、仕事の会話だけでなくて、日常の会話でも。
ここ、湯川博士に似てると思うこと。
探偵ガリレオの長編を読んだのはこれが初めてだ。
短編は、ガリレオ登場とその次のものは読んでるが。
湯川学のように天才的ではないが、彼の生き方、考え方にすごく共感をもっているわたし。彼が市民権を得ればわたし、すごく過ごしやすくなるなぁ。