漫画「自殺島」感想
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設定も、話の内容も、流れもうまくできているなぁと思います。
「自殺島」─それは、自殺を繰り返す“常習指定者”達が送られる島。主人公・セイも自殺未遂の末、その島へと辿り着いた。果たして、セイ達の運命は!? 極限サバイバルドラマ待望の第1巻リリース!!
日本政府の政策により、自殺常習犯を(ある意味見放した形になって)無人島に送られます。そこには島の管理者等は誰もいなく、かつ、店も何もない島。ただし、過去に人が住んでいた形跡があり、建物やら何か使われていた形跡のある道具等はあるわけです。嫌になって島を脱出しようとしても、それはできないようになっているという設定です。
原始社会に戻されたと言いますか、ある意味、生きる希望も望みもない人たちが集められたとき人はどのようになっていくか、ある意味、実験的であり、シミュレーション的な漫画です。
どうせダメだという集団自殺があったり、初めて素のままで生きることを考えることができて、仲間と共に生きる喜びや希望を見いだすことができたりと工夫されています。
こういう設定だと、だいたい物語の終わり方は予想されており、終わるまでの間にどれだけの「なるほど、そういうことあるだろうなぁ」という設定に基づくエピソードを入れていけるかがポイントですよね。それも、なかなかうまくできているなぁと思います。
政治的な話で言えば、「直接民主制」は果たしてよいのだろうかとか、責任を押しつけることに関してはどんな状況でもあるだろうなとかね。