満足度の高かった板書型指導案セミナー
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開催してくれた埼玉メンバーのおかげでとても充実した1日を過ごすことができました。参加者人数がそうさせたのか、参加者の方々の雰囲気がそうさせたのか、プログラム構成がそうさせたのか、それぞれの内容(やそれに取り組んだ方々)がそうさせたのか、いろいろと要因はあると思います。 ちょっと振り返っておきましょう。
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まず会の開始に驚いたのが、会の進行を務めた紺野悟さんの感覚。 会の実際の開始が諸々の事情で遅れました。最初に行う予定であった、キックオフプログラムが中途半端な時間になり、省略。すぐに会の趣旨説明に入ります。
そして、1つ目のプログラムの開始を待つだけ。10;00開始なのが、中途半端に10分少し時間があります。そんな中、紺野さんがスラスラとホワイトボードに上のようなことを書き始めました。そして以下のようなことを伝えました。
本日のプログラムの裏にこんな感じのことを書いてください。
さささっと4人組を指定します。
一番遠いところから来た方(だっけ?)から時計回りで書いたことを紹介していきましょう。
わたしが手を上げたらやめてください。
くわ〜。しびれますね。中途半端な時間を少しでもよりよい時間にしたいと考え、パッと思いついたことがこれ。そして、すかさず実行に移し参加者全員に本日の学びのベクトルを同じ方向に向かっていく準備を自然に促していくわけです。
若手でありながら、教育サークル「Clover」を主宰し、数々のイベントを行い、学び続けているからこそのできる、柔軟性、臨床性、即応性と思いました。 このイベントの前半は、本書の実践部分を書いた4人が、本に書いた板書型指導案の1時間を取り上げて20分の模擬授業をして体験してもらうというものでした。まずもって、この文字に書いてあるものを実際に書いてもらうという体験の感覚が良かったと思います。
そして、それぞれの模擬授業後にわたしが混ざり、授業者に向けて対談をする形で進めました。このわたしが入るところはいわば、公開リフレクションのようになるわけですけど、おもしろかったというか、普通のリフレクションと異なるのは、板書型指導案の書籍を媒介しているという事です。つまり、授業そのものがどうだったかということに加えて、本に書いた指導案と今体験した授業での相違点、本の指導案をもとにして今目の前で体験した授業を実際に行なうことが可能かどうか、この授業でよりよいか否か…などを考えることができるということです。 これがね、(わたしは)めちゃくちゃに面白かった。
もちろん、一番大切なのは、その会場にいた全員が「おもしろい」「学びになった」ことだと思いますが、何人かはわざわざわたしにこのやり取りが面白かったと言いに来てくれたほどですから、少なくとも何人かの心に響いたことと思います。
いろいろな気づきがありますが、
板書型指導案をもとに授業化するにあたり、授業者の授業観が大きく反映する。
一般的に使えるような形にするのであれば、本書のように大まかな外観だけを書くことが無難ではないか。そこから先のもっと細かいことの所作、指導言については、授業者の考えによって書き込みを入れて自分だけのものにしていくとよい
ということが、ぼんやりと明らかになったように思います。
後半は、理論を学ぶ時間と実際に参加者が板書型指導案を作成してみるという体験ワークショップが中心でした。
ここで「理論編」は、わたしが「学習指導案」や「板書型指導案」を語る時間です。
これらは、わたしの過去の講座やプレゼンが使えません。今回のためだけに、何日もかけて調べて用意しました。実は先週はこの準備に多くの時間を費やしました。もともとの蓄積がないからね……自分。新しいことを行うときにはめちゃくちゃ時間がかかります。
参加者のみなさんにとって、この時間はどうだったでしょうか。
わたしの「語り」がつまらないことは、自分自身が一番知っているので、それをどうにかしようと問いかけながら進めるように準備しましたが、それがよかったのかどうか…。
まぁ、ヒットする人にはヒットして、そうじゃない人には限りなく退屈な時間だったでしょう。今後、少しでも腕を挙げるように努力します。
この後の、参加者が板書型指導案を作成していくワークショップは興味深かったです。 https://gyazo.com/a6048461a6a5a9c5da5be2986a70cf38
模擬授業を通して、感じていたこと、つまり、各自の授業観が反映されることというのが、それぞれが作成することで如実に明らかになりました。それを「板書」、そして、「板書型指導案」というフォーマットから見ることができるって…。
ふふふ。あー面白かった。
本日のセミナーを担当した方々が、社会科の魅力にどっぷり浸っている方で、しかし、自分の今までやってきた考えや方法論に固執せず、これでいいのだろうか、もっとよりよいものはないだろうか……そういうことを考え考え取り組んでいるからこそ、講座もワークショップもどれも、参加者と対話をするような形で、つまり、対等性を担保しながら進めていったこと、すばらしいと思いました。
そして、懇親会。
この時間も熱かった。
特に印象的なのは、「仲間」ということ。
それぞれに、年齢の違い、経験年数の違いを飛び越えて、よりよい教育のために、深く話し込んでいく姿はうらやましいなぁと思いました。
わたしは、若いときからそれを追い求めて、しかし、自分のコミュニケーションの特質のためか、そのようにどっぷりと対等に話ができる仲間というものを持てずにきてしまった感があります。
たぶん、彼らはこれからも進歩し続けるのでしょう。「仲間」がいるから……。
また、何らかの形でかかわらせてもらえたらうれしいです。
ありがとうございました。