教育実習,観察実習の振り返りをして次につなげよう(学部ゼミ)
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おかえりなさい。
よくぞ元気に大学へ戻ってきました。
本学では,基本,学部4年生のこの時期に中学校免許取得の教育実習(約3週間)があり,3年生は秋に小学校の教育実習があるのですけど,その予備としての1週間の観察実習があります。
実習を終えてからの初めての「学部ゼミ」。
実はどんどん,卒業論文に向けた取り組みをしたいのですけど,せっかくだからその経験を体の中に落とし込んでおきたいわけです。
ですから,今回は「教育実習」「観察実習」を振り返るだけのゼミとしました。
こういうときでも(こういうときだからこそ),どのように時間を過ごすか悩みます。
わたしがダラダラと長い話をすることだけは避けたいですよね。
また,それなりに人数も増えてきたので,全体の時間(今回で言えば,90分)を人数で割って,一人◯分のお話をする……のようなことも,なるべく避けたいと思ったわけです。これはこれで,各人に均等に振り返る時間を与える(またはもらえる)わけですけど,結局のところ「独り語り」っぽくなってしまい,双方向性が見られにくいわけです。
しかも,学部ゼミ生も少しずつ人数が増えてきて(今年度は8人),彼らに均等に時間を分けたら全然話足りない……というか中途半端な時間で終わること,目に見えています。
「効率的に進める」と「深く進める」はなかなかに相反するところがありますが,そこをどのようにデザインするか,案外,ワークショップや活動的な授業を考える時のファシリテーターの腕の見せ所というか,工夫のしがいがあるところだろうと思います。 今回は,3段階に分けて進めました。
その1 箇条書き&エピソードリフレクション
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まずは,学部学生と共に利用しているMiroにわたしがリフレクションのフォーマットを設けておきます。 【印象に残っているコト】
箇条書きでとにかくたくさん書き出しましょう。
・ ……
・ ……
・ ……
・ ……
・ ……
【上に書いたことで,特に印象に残っているコト】
詳しく内容やエピソードを書けること,書きたいことを1,2つ選んで下に書いてみましょう。
と,こんな感じです。
Miroは共同編集が前提のサービスですから,同時に文章を書き込んでいけることが最大の魅力です。 ねらいは,「広く」と「深く」です。
箇条書きで,まず実習のあんなことやらこんなことを数多く書き出してもらいます。
次に,エピソードで実習の超記憶に残った一場面を掘り起こしてもらいます。
シーンと,もくもくと彼らは書き続けていました。
その2 学部ごとの対話リフレクション
実際に対話で振り返ってもらいます。
同じ学校種の実習を経験した学年同士(つまり同学年)での対話リフレクションです。
2グループに分かれました。(4年生3人,3年生4人,1人欠席)
Miroに書いたことをもとに相互交流を生かして書いたいこと以上の記憶の掘り起こしをしてもらいました。
条件は,キッチリと区切らなくていいので,全員が同じくらいの時間,お話できるように意識すること。
もう,話が止まらない止まらない……。
その3 異学年(異校種)のリフレクション
最後に3年と4年が混ざった形での対話リフレクションです。
基本,3年生が4年生に質問を浴びせかける形で進めます。
3グループに分かれました。4年生が3人いるので,4年生がそれぞれ個別に分かれる形です。
1週間だけ,観察だけ,だった3年生。でも,毎日現場に通い,とても刺激的な日々を過ごしてきました。
その記憶,感情で,4年生に質問をどんどんしていきます。
わたしが行ったことは
上のように進めようと計画してきたこと,
Miroに振り返りができるフォーマットを作っておいたこと
時間管理をしたこと
ですね。
時々,彼らにつっこみをいれること。
でも,つっこみって思考を邪魔することになるから,基本,いらないんです。
もし,わたしと話したいことがあったら,研究室に話にこればいいんです。それは,一人ひとり,必要感が異なるでしょう。必要な人(学生)だけ来てくれればいいです。
90分,しゃべりにしゃべりまくった彼ら。
たぶん,まだまだ時間が必要だったことでしょう。
でも,これだけでもこういう時間を持てたこと,よかったです。
次につながると思っています。
実習を終えて,もちろん,周りの友達とわたしはこうだった,ああだったと,実習の話はしたと思います。でも,改めて,「振り返る場」を設けて,設けられて,話すことで友達の雑談では出てこないであろう場面,感情,が想起されたのではないでしょうか。