得るもの(学んだこと)多し、福島県棚倉町訪問
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きっかけは、薄玲那先生。プログラミング教育を中心とした若手実践家。教育雑誌「授業づくりネットワーク」(学事出版)の、「リフレクション大全」でも自分の教師としての成長の過程をしっかりと見つめながら着実に力をつけていることがわかります。授業づくりネットワークの理事長である石川晋先生が、何度か教室を訪れており、薄先生の取り組みの様子を時々教えてくださり、福島県出身の自分としては、一度は訪れてみたいなぁと思っていたところでした。 ちょうど、この日(2020/01/17) 町の公開授業があり、薄先生が授業者であるとういうことから、参観願いをしました。 嬉しいことに、棚倉町には昔から尊敬してやまない角田雅仁指導主事がいらっしゃり、町の訪問、授業参観に関して窓口になってくださり、スムーズにわたしの参観を受け入れてくださったことも大きいです。単なる、一参観者であるわたしでしたが、教育長やこの日の講師である渡邉景子先生(東京女子大育大学)との会食もさせていただき、棚倉町の教育状況なども交えた会話に、わたしにとって大きな学びの時間となりました。 教育長方との会食が楽しかった理由は、とにかく新しいことにチャレンジしていこうという動きをどんどんとされている(されようとしている)ところです。そういう行動力のある方とは話していてとても心地がよいです。加えて、偶然ですが、わたしが日頃考えていることと似たような方向性のお話で盛り上がれたのでより楽しく感じました(もしかしたら、わたしに合わせてくださっただけなのかもしれませんが)。棚倉町の今後の動向がとっても楽しみです。
授業は、薄先生が今、中心に取り組んでいる(と思われる)Viscuitを使った国語の授業でした。幼稚園の子どもたちでもグリグリ使えるといううたい文句のViscuitですが、薄学級の子どもたち(3年生)は全体で本日のめあてと見通しを確認した後、各自、文字通りぐりぐりと作成していきます。こういうツールをつかっていくことの一番のコツは特別なものとして扱わずに普通の文具同様に使っていく、使っていく環境を整えることですよね。ホワイトボードしかり、タッチ・タイピングしかりです。薄先生の中にプログラミング教育がなんら特別なものではないということが教室に入った瞬間からわかるものでした。 本時はいわば同音異義語の漢字迷路をつくっていく学習でした。ちょっと戸惑っている子どもたちに対して
「先生は教えないよ(笑)。自分(たち)で解決できるでしょ」
と言いながら、教室をぐりぐりと周りながら子どもをフォローしていく薄先生の姿が印象的でした。子どもたちが先生を呼ぶときは助けを求めると言うよりは、自分たちが作ったプログラムを見てほしくて呼んでいるのです。そしてその対応も見事でした。
このような授業を見ると、あらためて、例えばプログラミング教育という特別なうんぬんということと外に、授業づくり学級づくりの「観」が大切ということです。一つ一つの授業技術、授業デザイン、カリキュラム。デザイン&マネジメントというものですね。もちろん、独立したものではないので自分の得意(例えば、プログラミング教育)と連動してよりよく向上していくということがあるでしょう。そんなこんなを薄先生の授業から改めて見ることができたのは大きいなぁと思いました。
学び多き時間を与えてくださった、薄先生、福島県棚倉町に感謝いたします。