ここ最近、最もインスパイヤされた本:藤川大祐著「道徳授業の迷宮〜ゲーミフィケーションで脱出せよ〜」
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Amazon HP 道徳授業の迷宮―ゲーミフィケーションで脱出せよ
著者 藤川大祐
ここ最近、もっともインスパイヤされた(刺激、ひらめきを受けた)本が、藤川大祐さんが書かれた「道徳授業の迷宮〜ゲーミフィケーションで脱出せよ〜」です。
どのくらい、刺激を付けたかといいますと、ここから得た考えをもとに、昨日の講座(本学に着任して初めて声をかけてくれた学校に今年も招かれた幸せ)に入れ込んだくらい刺激を受けています。どのように入れ込んだかはここには書きません(^_^)V。今夏いくつかある講座の中で、ここから得た考えをたくさん使わせてもらうことでしょう。
興味深いといいますか、面白いなぁと思うのは、(わたしが勝手に思うところですが)藤川さんがおっしゃるところ、特にゲーミフィケーションを(道徳の授業の中に)取り入れると良いという部分は、100%同意するといいますか、重なるところ大なのですが、それを「授業に持っていくところ」「授業化するところ」でわたしとは異なるところですね。
つまるところ、「授業というのはこういうものだ」という「授業観」が異なるのでしょうか……。いつか、機会がありましたらお話ししたいものです(といいますか、藤川さんを目の前にすると、自分の知識の浅さに緊張して自分の言いたいことが全然言えなくなるわたしですが)。
さて、少し本のことを詳しく書いておきましょう。
この本は大きく2つの構成に別れています。
前半は、「特別の教科 道徳」の核に「考え、議論する道徳」をもってきたことを受けて、「教科化」されて「検定」を受けた「教科書」が果たして「考え、議論する道徳」を展開できるようなものになっているかを吟味しています。「主として自分自身に関すること」、「主として人としての関わりに関すること」、「主として集団や社会との関わりに関すること」、「主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること」に項目を分けて、吟味していますがこの鋭さは抜群です。細かく書いてしまうと、本書を手にするきっかけを無くしてしまうかもしれないので書かないでおきますが、簡単に結論を書いておくと、「考え、議論する道徳」をするには不十分としています。しかも、しっかりと読者に頭に残るような「キーワード」をつけているところ、さすが藤川さんという感じです。
批判だけで終わりにしていないのが、すばらしいです。
後半は、批判の代案として、「ゲーミフィケーション」の考え方を導入して、道徳の授業を展開するということを考えていきます。「ゲーミフィケーション」の考え方で道徳を見て、授業を構想していくと、「考え、議論する道徳」授業の成功モデル例が見えてくるのがなるほどと思います。オススメです。
ここから、個人的な話に持っていきます。するすると読んでいくと、わたしの頭の中で創造の旅が始まりました。「道徳」の教科、領域から離れて考えること、「ゲーミフィケーション」をもっと大きな枠で考えていくこと、です。こうすると、今まで考え、実践し、まとめてきた自分の様々なことがつながるのがわかりました。まぁ、ここには書きませんけどね(笑)。
とにかく、刺激多き1冊、ひらめきを与えてくれる1冊!
2018/07/28
#道徳 #読書 #★★★★★