「ビーバーの大工事」を読み、班で協力してビーバーが作った「ダム」と「す」を描くことをZoomとJamboardを使って目標と学習と評価の一体化のもと「協同学習」の技法「おでかけ1,2,3,4」を使った模擬授業をやってみた!(「授業づくりネットワーク2018in郡山」の修正追試!!)
https://youtu.be/4V-rucQiTWs
上のYouTube映像には音声がありません。音が出なくても心配しないでください。4倍速で流しています。
2019年3月30日(2019/03/30)に福島県郡山市で行った「授業づくりネットワーク2018in郡山」での京野真樹先生の提案は、最近とみに、学習内容よりも学習方法にばかり目がいきがちだった私には衝撃的でした。
当たり前だけど、丁寧に教材研究をすることで、子供たちが(大人でも)前のめりになる授業が構成できるということに気づきました。しっかりと教材研究を行い、学習課題を設定することの大切さを自明なことだとあらためて思い知らされたのです。
大人も戸惑うくらいの魅力的な課題だったので、わたしは「協同学習」を体験してもらう際、この学習課題を用いて「協同学習」の進め方で体験してもらうことを時々しています。
ここはオンラインツールの話
今回は、それに加えて、オンライン(Zoom)でJamboardを利用して行いました。
わたしは、オンラインに組み合わせるツールとして、PadletとかMiroとかGoogleスライドとかを用いて実践を紹介していますが、あたりまえですがその活動にふさわしいツールを組み合わせるように自分の中でわけて使っています。
今回はこれこれ、この目標のもと、こんな学習活動をしてもらおう……
じゃあ、Padletだなぁ……
というようにね。
で、今回の活動はJamboardがふさわしいと思いました。
JamboardはGoogleの(主に)手書き中心の協同編集できるホワイトボードサービスです。
テキスト文字中心で展開するときは、Googleスライドをホワイトボード的に使ったほうが便利です。
しかし、今回は手書きでいろいろと書き込んでもらう。それだったら、手軽にできるJamboardだと思いました。
もちろん、もっと自由度がほしいとか、大きなキャンバスが必要だとなったらMiroを使っていたことでしょう。
授業の進め方の話
さて、京野真樹先生が開発した課題を、京野先生の了解を得て以下のように修正追試しました。
教材文(ビーバーの大工事)を各自で読み、ワークシートにビーバーが作った「ダム」と「す」の図を描く。
3,4人の班に別れて(ここでブレイクアウトルームを使用)、各自情報を伝えあい、合意形成のもと班で一つのビーバーが作った「ダム」と「す」を描く(ここでJamboardを使用)→上のYouTube映像はこの部分です。学生の了解を得てアップしています。
くじで代表者を1人決めて、隣の班に自分たちが描いたビーバーが作った「ダム」と「す」を根拠を付けて説明する。
聞いてくれた人たちがその説明に納得してくれたらめあてが達成したこととする。
以上、これらは授業順序であるとともに、模擬授業開始時にわたしから学習者(学生)に全て伝えました。つまりはここで「目標と学習と評価の一体化」を意識した授業の進め方を行っています。
協同学習の技法としては、「おでかけ1,2,3,4」を使っているわけですね。
学生は、国語という教科教育の授業の中であたりまえのように協同学習の技法が使われていたことに「なるほど」と言ってくれていました。また、本日のふり返りの中で「Jamboard」に触れた記述は一つもありませんでした。これ、わたしの授業で初めて使ったわけですが、学生には壁を感じず、当たり前のように共同編集ツールとして使っていたということです。
もっと言えば、これよりも、課題の魅力が勝ったということでしょう。
ふり返りは……
ふり返り(いつもどおり、Googleスライド)に興味深いものがたくさん書いてありました。
そうそう。最近、みなさんでコメントを書き合うということが一部の人達に定着してくれて、自分が書いた後にちゃんと数多くの方々のふり返りを読んでコメントを書いてくださっています。うれしいなぁ。こういうのが双方向っていうんだよなぁ。
もちろん、わたしも一人ひとりのふり返りを読んで、じっくりと全員にコメントを返します。
最後に
学生さんたちには次のように話しました。
「協同学習で楽しく、深く学んでくれているようで大変嬉しく思いますが、これは課題がよかったからということでもあります。課題が大したものでなければ、どんな協同学習の技法を使っても皆さん熱中してくれなかったことでしょう。こんな課題に、こんな技法……という形になるのでしょうね。だからこそ、教材研究をしっかり行いたいものですね。」
京野真樹先生が考えた課題、恐るべし!!さすがです。
2020/06/04
#協同的な学習実践論 #R2協同的な学習実践論